N波動とは?FXでのチャート分析手法や使い方を解説

このページにアクセスしている人なら、株価の動きをニュースや新聞、ネットで見たことがない人はいないと思いますが、ほとんどの場合は上がったり下がったりの繰り返しです。

短期的には一直線に見えますが、ある程度の時間軸で見た場合、ジグザグの動きを必ずします。

経済学者がその点について述べていますが、相場には一定のサイクルがあり、リズムがあります。

FXトレードにおいてもその法則が当てはまるため、理解しておくと裁量トレードの勝率アップに役立つはずです。

そして、チャート分析で使うものには「N」「E」「P」波動などいくつもの種類があります。

ここでは「N波動」に注目し、どんなものなのか?その特徴と使い方を解説していきます。

目次

N波動とはどんなもの?

N波動とは?

波動の種類

波動にはいくつかの基本的な波の動き・法則性があり、次にように分類されています。

主な波動の種類
  • I 波動(アイはどう)
  • V波動
  • N波動
  • P波動
  • Y波動

I 波動の特徴

N波動 I波動の形状

チャート上の高値と安値を結んだラインが一直線になっている波の動きです。

すべての波動の基礎となるものです。

上の画像では3本の黄色い矢印が引いてありどれもI波動と言えます。

ただし、トレーダーの見方・捉え方しだいです。

3本の内、中央と右端の一番長い矢印はN字ととらえるケースが多いでしょう。

また、時間足を大きくすればこのN字も I(アイ) 字のようになります。

よって時間足しだいとも言えます。

V波動の特徴

N波動 V波動の形状

I波動が2つ続いている状態はV字(逆V字)になります。

これをV波動と言います。

N波動の特徴

N波動 N波動の形状

この記事の本題であるN波動はI波動が3つ続いているもの。

IとV、VとIの組み合わせでも同じです。

チャート上の波形が上画像のようにN字(逆N字)になっているものを言います。

1画目始点の安値(高値)を2画目終点(3画目始点)の安値(高値)が更新していること、3画目終点の高値(安値)は1画目終点の高値(安値)を更新していることが条件です。
(詳細は後述します)

N字(逆N字)が完成すれば、その方向へのトレンドが発生していると言えます。

上の画像なら徐々に値段が切り上げって言っているため上昇トレンドですね。

P波動の特徴

N波動 P波動の形状

「P」の形状っぽい波になっている状態を言います。
(画像は逆Pですが)

急上昇(急下降)のあと波が収束していく動きを見せます。

Y波動の特徴

N波動 Y波動の形状

「Y」っぽい形状とは言い難いですが、Pとは逆に急上昇(急下降)のあと拡大していく動きを見せます。

N波動の元「エリオット波動」を知ろう!

N波動を理解する前にエリオット波動理論を理解することからがスタートです。

この理論の根幹をなす考え方は、上昇5波と下降3波で成り立っていること。

と言われたところで、きっとこれだけでは意味不明だと思います。

上昇傾向のある波を例にして説明すると、スタート地点から右方に上がり、その次に少し下がってまた右方に上がります。

そして、また少し下がってからまた右方に上がり最高地点になります。

上昇→下降→上昇→下降→上昇という波です。

ここまでが上昇5波ですが、ここから流れが反転して右下に下がり、少し上ってまた下がります。

(上昇→下降→上昇→下降→上昇)→下降→上昇→下降

()を除く部分が下降3波になります。

イメージしてみるとわかりやすいですが、一定のリズムを見てとれます。

N波動はその字の形状通りNの動きをするため、このケースでは右方上がり(下方向の場合は右肩下がり)の動きです。

N波動とは?

エリオット波動理論の中にはNの形を二つ見ることが出来ます。

そのうち1波目と3波目の上がり幅が同じものをN波動と言います。

N波動のライン

条件として、2波目の安値が1波目の安値を下回ってはいけません。

2波目が1波目の最安値を更新しているダメな例

エリオット波動 1波目最安値と2波目最安値

そうなっていた場合はエリオット波動理論から外れることになります。

また4波目が1波目の高値を下回ってもダメです。

4波目起点が1波目終点(高値)より下になっているダメな例

エリオット波動 1波目高値、4波目安値NG例

4波目終点(5波目始点)が1波目終点(2波目始点)を下回っているため、条件を満たしていません。

その分、上昇する勢いは弱いと言えるでしょう。

なお、ここまでに紹介したケースは上昇しているときのためN字になっていますが、下降しているときは逆N字となります。

N波動とフィボナッチ数列

N波動 フィボナッチ数列

N波動を理解するためには「フィボナッチ数列」についても理解しておく必要があります。

フィボナッチ数列というのは2つ前の数と1つ前の数を足した数が次に来る数列のこと。

具体的には、0、1、1、2、3、5、8、13、21、34・・・のようにつながっていきます。

1列 2列 3列 4列 5列 6列 7列 8列 9列 10列
0 1 1 2 3 5 8 13 21 34
1列
+
2列
2列
+
3列
3列
+
4列
4列
+
5列
5列
+
6列
6列
+
7列
7列
+
8列
8列
+
9列

そしてこの数字の並びは「黄金比」になっています。

黄金比とは?

多くの人間が美しいと感じる比率・バランスです。

「全然美しいと感じません!」

という声も聞こえてきそうですが、そういうものとして受け止めてください。

もちろん、本当に何も感じない方はたくさんいることでしょう。

ですが、多くの人間がなんとなく快適に感じられる割合である=多くのFXトレーダーがチャート上でこの比率になる位置(価格)を元に売り買いを決める可能性は高くなるわけです。

そうなると、チャートに反応が現れてきやすいと言えるでしょう。

そこで、FXではこの黄金比を使って値動きの波動を分析していきます。

黄金比を根拠に値動きを予測

上で紹介したN波動だけでは、どこでチャートの波が反転するのかがわかりません。

それでフィボナッチを利用して反転ポイント予想していきます。

 

ここまでN波動の基本のキについて解説していきました。

では具体的にFXでN波動をどうやって使えばいいのか?その使い方を見ていきましょう。

N波動のFXでの使い方・手法は?

FXトレードにおけるN波動の使い方ですが「利益確定」と「損切り」の見極めに利用できます。

とくに株やFXで失敗する人は損切りができません。

人間は得より損に強く感情が動かされる性質があるため、含み益が出ているときははやく確定して安心したいためポジションを精算(クローズ)しやすいもの。

でも含み損の場合は「もう少し待てばプラスに反転するかもしれない」と根拠のない希望的観測によってずるずる持ち続けてしまいがちです。

すると最悪ロスカットで資金がパーに・・・なんて経験はありませんか?

編集部ライターもよくありました。

とくに、相場が逆行し続けるたびにポジションを追加していくナンピン式ロジックのEA(FX自動売買ツール)を使っていると必ず経験することになるでしょう。

「きっとまた持ち直してくれるはず!」と期待している間にどんどん値が下がってしまい、結局すべてを失ってしまうことに…。

そこで、N波動の値動きを参考にしフィボナッチを使ってどの価格まで下降(上昇)するのか?その目安を立てることでチャートを客観的にみやすくなります。

あとは目安となった価格に到達してしまったら損切りするだけです。

「だけです」といっても、それが一番精神的にキツイ部分なんですが…。

とりあえず文章で解説していてもよくわからないと思います。

次から具体的に見ていきましょう。

FXで使うフィボナッチとは?

基準点(0)からの割合で示される黄金比のこと。

フィボナッチの間隔
  • 23.6%
  • 38.2%
  • (50.0%)
  • 61.8%
  • (78.6%)
  • 100%
  • 161.8%
    (これ以降もつづいていきますがここでは161.8%までとします)

()内の割合は、上で紹介したフィボナッチ数列のルール(2つ前+1つ前の足し算)から外れています。

ですが、これら数字もチャート上で良く反応する割合のためFXでは利用されます。

この比率に収まる値動きだった場合、キレイ・気持ちいいと感じる人が多いわけです。

FX相場では、とくに影響力の強い経済指標発表などがないレンジ相場であれば、このフィボナッチの割合で上下することが多くなります。

FXで使われる取引ツール「MT4/MT5」にも、最初からこのラインを引くためのツールが備わっています。

ウィンドウ上の方にある点線4本の右下に「F」とあるボタンがそれ。

とりあえず、クリックしてチャートにラインを引いてみればどんな感じかわかると思います。

ぜひトライしてみてください。

フィボナッチを利用した損切り判断

第一波確定後の下がる第二波が止まるポイントをフィボナッチで目安を立てます。

そのあと第三波の上昇が始まればそのままにして大丈夫ですが、もし下降が止まらなければ損切りです。

N波動のライン フィボナッチ

※上画像の0と1の始点と終点が逆になってました(汗) 割合は同じですので気にしないでください

私の習った引き方としては、ロウソク足の根本から1波を測り始め、反転するロウソク足本体の先端に合わせます。
(ひげ先に合わせるパターンもありますがトレーダーによります)

この場合は50.0%のラインが抵抗線になっていて2波が止まり反転してますね。

ロウソク足本体が少しはみ出てはいますが、このラインを大きく超えることなく抵抗し続け、最終的に上昇に転じています。

どのラインを超えたら損切りするかは各自で決めてもらうとして、私なら一番わかりやすい50%ラインですね。

区切りとして一番気持ちいいと感じます。

第4波の下降に関しても同じ要領になりますので、下がり続けたら損切りします。

利点としてはエリオット波動が成立すれば大きな利益を取ることが可能で、損切りが続いても少ない損失で終わらせることが可能です。

欠点としては、第3波が自分で思っていたほど伸びなかった場合、利益確定するのかそれともそのままキープするのか判断が大事になります。

さらには、小さい損切りが続くことも予想されるため、自分が我慢できるかどうか根比べになります。

それでも、大きな利益を狙う方法ですので、何回か損切りしても一回の勝ちで利益を得られるでしょう。

このように考えてみると、FXもかなり頭を使うことがわかります。

最初は慣れないかも知れませんが、経験を積んでいくことで目安がわかっていくことでしょう。

それでも、自分の経験や勘に頼ってしまうとその時の体調や気分で左右されてしまい、結果として判断を誤ってしまうもの。

それで、基本となる波動の動きやフィボナッチを用いてチャートを検証することは大切です。

もちろん過信するのはよくありませんが、一つの目安に出来るテクニックです。

株に比べてギャンブル性が高いといいますが、投資する金額と貪欲にならないように気をつけるなら大きな損失を避けることは可能になります。

また、四六時中FXのことを考えるとストレスになるかもしれませんので、時間を決めて投資のことを考えないことも長く投資を楽しむ秘訣と言えるでしょう。

 

ここまでの内容からN波動をFXで使うメリットとデメリットをまとめておきます。

N波動を使うメリット・デメリット

N波動のメリット

主なメリット
  • トレンドがわかる
  • 注文する価格が判断できる
  • 利確・損切り価格が判断できる

トレンドがわかる

N波動の3波目を予測することでその時点の相場のトレンドがある程度わかる点はメリットです。

わかると言っても100%ではないため妄信することは危険ですが、参考値として使えます。

なお、N波動の3波目がどれくらいまで伸びそうなのか?を予想して最大到達点まで取ろうとするのではなく7~8割くらいを目安に利確ポイントを置く安全策をとれば負けにくくなるでしょう。

注文する価格が判断できる

チャートの値動きを予測できるためどのタイミングでエントリーするのか?も判断しやすくなります。

自分がこの価格で注文しようと決めた位置に到達するまでにも上下に動きながら時間経過していくため、あまりに短時間だったり時間がかかりすぎるようだとN波動のN字が変な形状になってしまいます。

いろいろなN波動

N波動 いろいろな形

ある程度N字も形がきれいであることに越したことはありません。

エントリーチャンスは少なくなりますが、N波動の形状の美しさもマイルールに加えてしまうのはありですね。

上画像のような見てて不安定に感じるN字の場合はスルーする、といった感じで。

利確・損切り価格が判断できる

値動きを予測できることで思い描いたシナリオ通りに動いてくれたら気持ちよく利益確定(利確)できます。

逆に相場が逆行してしまったらシナリオがくずれているため予測できなくなっています。

その時は早めに損切りしましょう。

というか、できれば注文するときに損切り価格(逆指値)も指定しておけば安心です。

注文と逆指値はセットで入れることをおすすめします。

N波動のデメリット

主なデメリット
  • 波の比率が1:1になるとは限らない
  • あくまでも確率が高いってだけの話
  • 短期の時間足チャートだと騙されやすい

波の比率が1:1になるとは限らない

N波動の基本は1波目と3波目が同じ長さであることでした。

でも実際のチャートで完璧な1:1の比率になるN波動なんてそうそうありません。

あまりこだわりすぎると全然使えない分析手法になってしまいます。

ある程度の遊び部分を考慮して使っていくことになるでしょう。

逆にきっちり1:1になるN波動を見つけたらエントリーチャンスとも言えるんですけどね。

あくまでも確率が高いってだけの話

N波動を元にしたチャート分析はそう動く可能性が高いですよ?という目安でしかありません。

ほかのFXトレーダーが反応しやすいポイントというだけですので妄信しないようにしてください。

あくまでも1つの加点要素として捉えることをおすすめします。

そして、エントリーするときはN波動に合致したら1ポイントプラス、それ以外の要素でも加点あり、などこれだけで判断せず複数の要素が重なったシチュエーションでエントリーするほうがより安全です。

なおN波動1本だけでエントリーするならN字がめっちゃ美しい形状になっている、など判定基準を厳しくする必要があります。

それでも絶対勝てるわけではありませんけどね。

短期の時間足チャートだと騙されやすい

FXチャートには1分足~月足までさまざまな時間足があります。

世界で一番見られている時間足は日足だと言われていますが、日足チャートではエントリーチャンスが少ないため思うように稼げないかもしれません。

それでも、資金力がある方であれば注文ロット数を大きくするだけですので問題ありません。

ですが、ほとんどのトレーダーの軍資金は多くて数十万円くらいだと思います。

数百万円以上でトレードする方は少ないでしょう。

そうなると、もっと短い時間足でエントリーしていくことになります。

とくにスキャルピングやデイトレードなど短期売買手法は1分・5分足チャートで売り買いすることも多くなります。

でも、こういった短期足チャートは大口の注文が入ればN波動を崩壊させる値動きになることが多いです。

このように短期足になるほどN波動の信頼性も低くなってしまう点は大きなデメリットと言えるでしょう。

そのため、トレードするときはできるだけ長期足で流れを確認し、短期足でも同じ方向感のときに流れに逆らわずエントリーすることで勝率は上がっていくでしょう。

N波動を見つけるときに便利なインジケータ

ZigZag(ジグザグ)

このインジケータは、目立つ高値(安値)を直線で結んでくれる分析補助ツールです。

取引ツール「MT4/MT5」に最初から搭載されているためインストールも簡単です。

チャート上に挿入するとこのように描写されます。

N波動 zigzag

後はこのラインを参考にしてN波動になっている部分を見つけていきましょう。

N波動に関するQ&A

よくある質問
  1. チャート分析で簡単に使える?
  2. N波動を意識すれば稼げる?
  3. N波動ができたと判断するポイントは?

Q1.チャート分析で簡単に使える?

簡単に使えます。

慣れしだいですが、条件を満たしたN字(逆N字)を見つけるだけです。どうしてもわからなければインジケータも活用しましょう。

Q2.N波動を意識すれば稼げる?

使えば稼げるものでもありません。

ただし、FXトレードの勝率は上げられるでしょう。たとえたった1%上がるだけでも十分メリットのある分析手法と言えます。

Q3.N波動ができたと判断するポイントは?

人によります。

並の頂点と底をどうとらえるか?はその人の価値観・感覚しだいです。たとえば、N字の1辺がロウソク足最低4本と決めたなら、N波動全体では最低でも3辺×4本=ロウソク足12本が基準になります。編集部ライターとしては3本以上ならいいかな、と判断していますが、その時の波の形状にもよります。

まとめ

FXトレードのチャート分析に使える「N波動」について解説しました。

チャート分析を続けていれば、自然と身に付く分析手法です。

まずは、チャートを見続けて経験値を貯めていきましょう。

最近みかけた調査結果に「年配者がしておけばよかったことは何か?」というものがあり、その中に資産運用がありました。

若い時にもう少しお金のことを考えておけばよかったと考える年配者がかなり多いようです。

日本では特にお金の話はタブーにされる傾向もあり、あまり夫婦や家族で話さない人もいることでしょう。

ですが、時には時間をとってしっかり話し合うことが大切ですね。

特にやりたいことをせずに年を取った結果、後悔する人が多いようです。

そして、投資には失敗がつきものですし勉強も必要です。

利益が出るまであきらめないで続けていくのはそれなりに楽しいものです。

お金の勉強と考えてFX投資も安全な範囲で取り組んでいきたいですね。

その際はぜひN波動を勉強してみてください。

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