FXトレードで稼ぐには自分ルールを作り上げることが大事です。
FX塾では「特定の状況になったらエントリーする」というルールを教えているところがほとんどです。
ユーチューブ動画などでもそういった自分ルールを公開している人もいます。
最初はそれらを参考にしたスタートすることをおすすめします。
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FXトレードルールの作り方
ルールの作り方(3ステップ)
- チャート分析手法を調べる
- 過去チャートで検証する
- 勝率が良ければ採用
ステップ1
チャート分析手法を調べる
一から自分だけのルールを生み出すのはかなりハードルが高いです。
まずはメジャーでシンプルな方法をネットやユーチューブなどで探しましょう。
分析手法といっても色々ありますが、移動平均線(MA)やトレンドラインなどを使う手法がほとんど。
ニッチなインジケータを使ったり、ややこしい方法は無視しましょう。
分析に使うだけの時間を無駄にする可能性が高いです。
そして、FXで稼ぐためにはほかのトレーダーが反応するポイントを見つけることが肝心です。
主に以下の要素が見られていると言えます。
- トレンドライン
- MA(移動平均線)
- 直近の最高値(最安値)
- 価格のキリ番
- 水平線
など
ほかには、取引ツールに付属している分析ツール(インジケータ)で人気の「RSI(アールエスアイ)」「ボリンジャーバンド」なども割と利用されているのを見かけます。
ですが、まずはトレンドラインやMAだけでも十分です。
より多く利用されている要素を突き詰めていった方が、再現性の高いルールを作り上げられる可能性は高いでしょう。
それぞれの要素について、簡単に紹介していきます。
トレンドライン
最初の第1歩はほとんどのトレーダーが引くと考えられるトレンドラインをチャートに引くこと。
トレンドラインはFXチャート上で目立った高値と高値、安値と安値を結んだラインのことで、チャートの流れを読むのに使います。
編集部ライターは、デイトレードするときにトレンドラインだけの分析手法をメインで使っています。
ラインの詳しい引き方は、こちらの解説記事をご覧ください。
MA(移動平均線)
おそらく一番利用されているインジケータが「MA(Moving Average/移動平均線)」です。
指定した期間の過去データを平均した価格をラインに表したもので、メタトレーダー(MT4/MT5)などの取引ツールで標準装備されています。
パソコン版のMT4/MT5で使うには、「挿入」→「インジケータ」→「トレンド」→「Moving Average」をクリックしましょう。
すると、現在アクティブになっているチャートに反映されます。
色や線の太さなどの設定は、チャート上のライン上で右クリックすると出てくる「プロパティ」から変更可能です。
設定ウィンドウでとくに大事なのは「期間」です。
XMのパソコン版MT4のMAはこのような感じで表示されます。
よく使われている期間は次のロウソク足の本数です。
(上画像は1日足チャートのため日数で表記)
- 600
- 200
- 100
- 50
- 20
トレーダーによっては、5、15、21、25などと細かく設定するケースもあります。
FXの為替市場は、平日のみオープンしているため1週間は5日間。
20日間であれば約1か月分の平均価格ということになります。
ほかの期間はわかりやすいキリ番になっていますが、どれもよく反応しているため全部チャートにセットしてしまうのもありです。
ただし、分析要素が増えるため、初めてルールを作るときは1つに絞ってやってみることをおすすめします。
または、たとえば20日と100日で2本のラインを表示し、交差したときのエントリーポイントを検証する、といった方法もありです。
移動平均線については、ユーチューブで「FX 移動平均線 手法」と検索するとたくさんの動画がヒットします。
それらを参考にしながらデモ口座で試してみましょう。
(リアル口座での検証はおすすめしません)
直近の最高値(最安値)
トレンドラインを引くときに目安にするチャート上の最高値と最安値。
どの時間足チャートを見るのか?にもよりますが、直近の最高値(最安値)に水平線を引いて目安にすることは多いです。
よほど急激なトレンドが発生していれば別ですが、たいてい反応します。
そこを起点に注文(または精算)するトレーダーが多い証拠と言えるでしょう。
価格のキリ番
正直そこまで影響力はないと思っていますが、意識されるポイントではあります。
USDJPY(米ドル/日本円)で考えると、100.00円、100.50円など区切りの価格ですね。
より大きな区切り(100円、150円など)は意識される可能性が高くなるでしょう。
ここ最近では、2023年の10月に150円を少し超えたあたりで日銀介入が入り急落した事例があります。
ルールの作り方として利用されることは少ないと思いますが、自分がエントリーするときは多少意識しておくことをおすすめします。
ステップ2
過去チャートで検証する
ステップ1で紹介したチャート分析要素から、まずは1つ選んで過去チャートを分析してみましょう。
ここではトレンドラインを選択した場合の過去チャート分析例を紹介していきます。
トレンドラインでルール検証
- 通貨ペア・・・ドル円
- 時間足・・・・日足(2020年1月1日~2年分検証)
- 検証ルール・・トレンドラインをブレイクしたらその方向でエントリー
- 決済ルール・・50pips獲得で決済、50pips逆行で損切り
ルール検証1回目(結果:プラス50pips獲得)
上にブレイクしたところからロング(買い)でエントリーして勝ち。
長い間トレンドラインがレジスタンス(天井で抑えつけるライン)として機能しているのがわかるチャートです。
これだけ長く意識され続けたラインをブレイクするにはかなりの力がいるため、抜けたら一気に上昇する可能性は高いと考えられます。
ここではルールに含めませんが、ロウソク足の本数が何本続いたのか?も条件設定に加えるのはありでしょう。
ルール検証2回目(結果:マイナス50pipsの負け)
下にブレイクしたところショート(売り)エントリーしたもののあっさり負け。
そのまま再び上昇傾向が続いています。
ライン自体は何度も意識されているため、わりと良い感じのラインでしたが、ブレイクの効果はほぼありませんでした。
ロウソク足のヒゲ部分しかブレイクしていない点もマイナス要素といえそうです。
ルール検証3回目(結果:プラス50pips獲得)
ラインを下にブレイクしたのちすぐに戻っていますが、50pipsは獲得できているため無事勝利です。
利幅50pipsと小さめに設定していたからこその勝利と言えます。
あまり欲張らず、最初は小さ目に利確ポイントを設定しておくと勝率は高くなるでしょう。
ルール検証4回目(結果:プラス50pips獲得)
下にブレイクし、そのままスムーズに下落したことであっさり50pips獲得し勝利。
検証結果
3勝1敗で勝率75%、獲得pipsは150-50=100pipsとなりました。
すべて1ロットでエントリーしていれば約10万円の利益です。
(スプレッドやスワップなどは除外)
日足チャートであること、また目立ったポイントだけトレンドラインを引いているため、2020年から2年で4回しかエントリーチャンスがなかったものの、違う時間足や違う通貨ペアでもラインを引けば回数は増えるでしょう。
このケースでは検証数が少なすぎるため信ぴょう性はありませんが、数を重ねた上でこの結果だったなら「USDJPY日足チャートでのトレンドラインブレイク手法は使えるかも?」と判断できるわけですね。
あとは数をこなして精度を高めていきます。
チャートの形状がキレイなN波動になっているか?だったり、MA(移動平均線)も導入してうまく重なった(抑えられた)ポイントだけエントリーする、ほかの時間足チャートのトレンドもチェックする、などルールを追加して制度を高めていくことになるでしょう。
なお、あまり分析要素を増やし過ぎれば判断ミスに繋がりやすくなりますし、エントリーチャンスも少なくなってしまいます。
できるだけ少ない要素で高い勝率が得られるルールを作っていきましょう。
(それが難しいのですが)
ルール作りにおすすめのFX通貨ペア
通貨ペアによってその方との相性もあるため、こればかりは自分自身で検証してみないとわかりません。
プロトレーダーでも、特定の通貨ペアだけはなぜか勝率が悪いことってありますからね。
とはいえ、最初は取引量の多い通貨ペアをおすすめします。
- USDJPY
- EURJPY
- EURUSD など
また、日本人なら一番馴染みのある日本円(JPY)を含めた通貨ペアのほうが、為替に影響のある情報を得やすいため有利です。
ルール作りにおすすめの時間足
時間足が短くなるほどダマしが多くなり信頼性は低くなります。
また、世界中で一番チェックされていると言われる時間足は日足です。
よって、日足チャート上でエントリーポイントが判断される可能性は一番高いと言えるでしょう。
というわけでおすすめは日足です。
ただし、エントリーチャンスが少なくなります。
大きく稼ぐためにはトレード資金をより多く用意し、高ロットでエントリーすることになります。
それが難しい方は、チェックする通貨ペアを増やすか、4時間足、1時間足レベルに落とすなどトレード機会を増やしていくことになるでしょう。
ステップ3
勝率が良ければ採用
分析手法を決め、過去チャートで検証した結果が良ければ採用です。
勝率がいいのであれば、そのまま完成としてトレードを続けるも良し、さらに勝率アップを目指して別の指標を検証するも良しです。
なお、特定の銘柄で勝率が良かったからと言ってもほかの通貨ペアで使えるとは限りません。
あらためてその通貨ペアでも同じ検証をすることになります。
このように、ルールの作り方は決して簡単ではありませんが、自分なりにFXトレードルールを確立するまであきらめずに継続あるのみです。
ここではルールを作るまでの流れを紹介しました。
ここで紹介した要素以外にも、数多くの使えるインジケータや反発ポイントがあります。
インジケータについては「サイキックスの気絶級バイナリー&FX」の「無料インジケーター」ページがわかりやすく解説されていておすすめです。
常にアンテナを張って、一度作ったルールも見直しながらブラッシュアップしていきましょう。
FXトレードルールの参考例
ここでは、一番利用されていると思われるインジケータ「MA(移動平均線)」手法に注目。
ユーチューブ動画で紹介されていた事例をピックアップして解説していきます。
MA(移動平均線)1本だけを使うシンプルなルール
トレードルール
- 1時間足チャート
- MAの期間は20日に設定
- 検証する通貨ペアはGBPUSD(英ポンド/米ドル)
- 検証期間は1ヶ月
- MAラインをロウソク足が抜けたのが確定したらエントリーを検討
- 逆指値(損切り)と指値(利確)までの値幅は1:2になるよう設定
検証結果
- トレード数・・・21回
- 勝ち・・・・・・11回
- 負け・・・・・・10回
- 勝率・・・・・・52%
- 獲得pips・・・・プラス430.5pips
利益2に対して損失は1になるように設定しているため、勝率がトントンでも利益が大きくなっています。
1ヶ月だけの検証期間のため信ぴょう性は低めですが、すべて1ロットでエントリーしていたら65万円くらいになりますね。
(記事投稿時点のレートで計算)
ユーチューブにはこういった動画も多数上がっているため、一度探してみてください。
良さそうな手法が見つかったら、すぐにリアルトレードはせず必ずデモ口座で検証してみましょう。
FXのトレードルールを作るメリットとデメリット
メリット
- 感情に左右されずに売買できる
- トレード結果を分析し改善・向上させられる
- 勝率を上げられる(稼ぎの安定)
感情に左右されずに売買できる
FXトレードで勝率を下げる最大の原因が感情で売買することにあります。
メンタル面の影響ですね。
FXトレードしていると「これは絶対勝てる!」といった根拠のない自信が湧いてきてエントリーしたい衝動に駆られることもあります。
そこでルールに反しているのに注文してしまうようでは稼げるようにならないでしょう。
これについてはせっかくルールを作り上げたとしてもそれを守れないメンタルの弱さがあると結局勝てないままです。
とはいえ、メンタルの弱さをカバーするのもしっかり作り上げたルールです。
ルールさえあればそれを守ることだけに専念すればいいためメンタルトレーニングもしやすくなるでしょう。
トレード結果を分析し改善・向上させられる
FXではなんとなくで売買していてもまず勝てません。
一時的なら運よく大勝ちできてしまうこともありますが、継続して勝ち続けることほぼできません。
勝つためにはルールが必要です。
なんとなくトレードでは結果を分析してもその時だけのものになってしまいます。
でも、ルールがあれば改善していくことができます。
その上でもトレードルールがあるのとないのとでは大きな違いです。
勝率を上げられる(稼ぎの安定)
FXは適当にエントリーしても勝率がザックリ半分になるもの。
でも、半分では手数料などを含めるとマイナスです。
トレードルールを作ってあれば分析して0.1%でも勝率を上げていくことができるでしょう。
そして勝率アップはそのまま稼ぎの安定化にもつながります。
デメリット
- 守れなければ意味がない
- 1から作ると時間がかかる
守れなければ意味がない
せっかく作ったルールも、きっちり守れるだけのメンタルの強さがなければ価値は半減します。
手持ち無沙汰だったり、長い期間ノーエントリー状態が続くと、少しくらい条件から外れていてもエントリーしてしまう方もいます。
自分の欲望に負けるわけですね。
ルールは守ってこそ意味があるため、守れるだけのメンタルの強さは必要になります。
1から作ると時間がかかる
このページでも簡単な作り方を解説しましたが、1つのルールを検証するだけでもかなり時間がかかります。
そこで楽するためにユーチューブ動画などで紹介されている事例をそのまま使ってしまう方もいるでしょう。
それで勝てれば良いのですが、未来永劫そのルールが通用するとは限りません。
やはり自分でも検証すること、そのやり方を身に着けておくことで対応していくことができます。
魚をもらうだけでなく、釣り方を覚えることが肝心です。
ただし、かなりの時間がかかるため、サラリーマン兼業トレーダーなど時間が限られる方はスタートするまでに時間がかかってしまう可能性が高いでしょう。
FXトレードルール作りにおすすめのツール・業者
ルールを作る段階で身銭を切るのはもったいないため、無料で使えるデモ口座を利用しましょう。
どのFX業者でも必ず用意されています。
実際にお金を入金してトレードするリアル口座を開設しなくても使えるため有効活用しましょう。
また、過去チャートを動かしながら分析するときは、無料の取引ツール「メタトレーダー(MT4/MT5)」のストラテジーテスター機能を使えば可能です。
ですが、パソコン版のMT4/MT5でしか使えませんし、かなり動作が重いです。
編集部で使っているインテル Core i7CPU+メモリ16MB環境でも重いです。
本気で過去チャートを分析したいのであれば、ブラウザ上で使うトレードツール「TradingView(トレーディングビュー)」がおすすめです。
本格的にやっていくなら有料プランを契約しましょう。
とはいえ、最初から有料版は厳しい方も多いはず。
まずは、どこかのFX業者でデモ口座を開設しておきましょう。
そして、取引ツールの「MT4」「MT5」をパソコンにインストールしてください。
ツールに備わっている無料プログラム「ストラテジーテスター」を使えば、過去チャートを動かしながら分析可能です。
編集部のおすすめは海外FX「XMトレーディング」です。
海外業者に不安を感じる方は、日本のどこかのFX業者でも問題ありません。
つづいて、エントリーのルールではなく、資金管理面についても紹介していきます。
FXの資金管理ルールの作り方
ギャンブルのようにトレードするなら資金管理は必要ありませんが、FXで稼ぐためには資金管理は重要です。
エントリーに関する資金管理ルールの作り方
編集部では、負けたときの損失が残高の2~5%に収まるよう設定することをおすすめしています。
とくに初心者は2%をおすすめしますが、最大でも10%くらいに抑えておかないと連敗したときのダメージが大きすぎるため元の戻すのも大変です。
トレード手法にもよりますが、まずは最大10%くらいまでで自分の手法にあった割合を探ってみてください。
もちろんデモ口座を利用しましょう。
利確に関する資金管理ルールの作り方
リスクリワードという考え方があります。
リスク=損失、リワード=報酬です。
実際にエントリーしたときに、どれくらい価格が動いたら利確、または損切りするのか?の割合を決めます。
これも過去チャートで一定期間検証しながら決めていくことになります。
- 1:3
- 1:2
- 1:1
- 2:1
- 3:1
など
小さ目に利確すれば勝率は上がりますが利益は減ります。
利確を大きくとれば、勝率は下がります。
あなたが作ったトレードルールで、どのリスクリワードなら利益が最大化するのか?も検証していきましょう。
損切りに関する資金管理ルールの作り方
上の項目で紹介した、利確に関する資金管理ルールと同じです。
リスクリワードを変えながら検証してみましょう。
出金に関する資金管理ルールの作り方
これに関しては完全に個人の自由です。
ですが、まずは入金額分を引き出すことをおすすめします。
10万円入金して20万円に増やしたなら、10万円は出金してしまいましょう。
あとは好き放題できます。
(といってもギャンブルトレードするわけではありませんが…)
FXのルールを守れない!守る方法は?
デメリットの欄でも触れましたが、せっかくトレードルールを作り上げても守れないのでは価値がありません。
デモ口座上なら守れても、実際に自分のお金でトレードしだすと同じようにはできないものです。
守れない理由は、メンタルを管理できていないことに尽きます。
ルールを守れない方は、稼ぎたい欲求・損失を出したくない欲求に負けることが原因です。
メンタル管理や鍛え方についてはこちらの記事をおすすめします。
FXルールの作り方に関するQ&A
- ルールさえあれば稼げる?
- 何から手を付けていいかわかりません
- 簡単に作る方法は?
Q1.ルールさえあれば稼げる?
そうとは限りません。
しっかりトレードルールを守れるメンタルの強さも必要です。ルールを作成しつつ、メンタルトレーニングにも取り組んでいきましょう。
Q2.何から手を付けていいかわかりません
まずは、多くのトレーダーが使っている「トレンドライン」「水平ライン」「移動平均線」あたりから1つ選んで分析してみてください。
3つとも分析すれば精度は高くなりますが、慣れるまでは1つをおすすめします。
Q3.簡単に作る方法は?
簡単な方法はありません。
あるとすれば、聖人のような方が善意から勝てているルールを教えてくれる場合でしょう。ですが、だいたい高額な塾だったりします。このページを読んでもよくわからなかった場合は、ユーチューブ動画などで先輩たちの作ったルールを参考にさせてもらいましょう。
まとめ
FXトレードルールの作り方について紹介しました。
FXで稼ぎ続けるにはルールは必須と言えます。
最初はチャート分析の基本を知り、1つに絞って過去チャートで分析していきましょう。