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FXの売り・買いとは?仕組みや違い、初心者におすすめはどっち?

FX売りと買い アイキャッチ画像

FXは口座開設した業者で扱う銘柄なら、自由に売買できます。

そして、基本的に注文するときは「売り」か「買い」でポジションを持つことになります。

とくに初心者は、「売り」と「買い」のどっちで注文すればいいのか悩むかもしれません。

ですが、基本的にはどちらで注文してもチャートの動きを当てられれば稼げるだけの話です。

為替チャートを見て、そのときどきで好きな方を選ぶことになります。

そんなFXトレードですが、「売り」と「買い」では多少の違いもあります。

ここではその違いと、FX初心者ならどっちがいいのか?について紹介していきます。

目次

初心者は「売り」?それとも「買い」がいい?

FX売り買い 初心者はどっち?

「どっちがベストです」とは言えません

その時の為替のトレンドによって変わってきますし、取引する通貨ペアによっても条件が異なります。

初心者にはないかもしれませんが、トレードスタイルによっても変わります。

そこで、まずは「売り」と「買い」の特徴を解説していきます。

FXの「売り」とは?

FXにおける「売り(ショート)」とは、為替チャートを見て価格が下がっていく=下方向に動くと考えて注文を入れることです。

取引ツール「PC版MT4」の売り注文の例

FXの売りと買い MT4のショート注文

売りポジションのことを「ショート/ショートポジション」とも言います。

稼ぐには価格が上がったときに売り注文し、狙い通り下がったら精算するだけ。

為替相場が逆行して価格が上昇してしまえばマイナスです。

わかりやすい例では、USDJPY(米ドル/日本円)が1ドル100円だったときに売り注文し、95円に下がったときに精算すれば5円分の儲けとなります。

FXの「買い」とは?

FXにおける「買い(ロング)」とは、売りの逆で為替チャートの価格が上がっていく=上方向に動くと考えて注文することです。

取引ツール「PC版MT4」の買い注文例

FXの売りと買い MT4のロング注文

買いポジションのことを「ロング/ロングポジション」とも言います。

安いときに注文し価格が上がったら精算すれば利益獲得です。

反対に、為替相場が逆行して価格が下落してしまえば損失です。

USDJPY(米ドル/日本円)が1ドル100円のときに買い注文を入れ、105円で精算すれば5円の稼ぎですね。

逆に95円で精算すればマイナス5円となります。

FXの売り(ショート)と買い(ロング)の違い

FXの売りと買い 違い

売り(ショート)と買い(ロング)の由来

ハッキリした由来はわかっていませんが、ポジションの保有期間・時間が関係していると言われています

FXの為替チャートでは、買い(ロング)方向は上下に波を作りながらゆったり上がっていくのに対し、売り(ショート)方向はガクッと落ちることが多い傾向です。

そのため、買いポジションは長く保有する傾向が出てくる=保有期間が長い(ロング)なのに対し、売り(ショート)ポジションはサクッと利確なり損切りされるため保有期間が短め(ショート)です。

この保有期間・時間の長さが名称として利用されているようです。

あくまで傾向でしかないため、その時々の相場によって逆になるパターンも見られます。

売りポジションはスワップ(金利)が高い?

FXの売りと買い 売りポジションの金利

日本では、売り方向のスワップポイントに注意といっている人もいます。

これは、ドル円(USDJPY)のケースにおいて、アメリカの金利が高く日本の金利が低いことから、金利差が大きくマイナス負担が多くなることも影響しているのでしょう。

とはいえ、仮に日本の金利が高くなりアメリカが低くなれば逆になるため、一概に売り方向だけに注意とは言い切れません。

通貨ペアによって異なります

スワップポイントとは?

スワップポイントとは2つの通貨の金利差のことで、ポジションを所有したまま日をまたぐと発生するものです。

このスワップポイントは、買い方向と売り方向でその時々によってプラスになったりマイナスになったりします。

売り注文したポジションを翌日まで持ち越した場合、マイナススワップを負担しなければいけないことも。

それなら、ポジションを長期保有する場合はプラススワップになるように注文したほうが良いのは道理です。

なお、チャートを見慣れていない初心者の方は、スワップポイント狙いで適当に注文してしまうケースもあるでしょう。

ですが、その場合チャートの動きがマイナス方向に進んでしまうと、スワップポイントのプラス以上に為替差によるマイナスが大きくなってしまいます。

スワップはその時々の金利や通貨ペアによって違ってきますし、自分がやりやすい通貨ペアで取引することを優先したほうがいいですね。

売りと買いの金利差の例

編集部で米ドル円をトレードしたときのケースでは、次にようになっていたこともあります。

スクロールできます
1ロット買い注文マイナス1ドル
1ロット売り注文マイナス8ドル

両方向ともにマイナスですね。

買いポジション1ロットでエントリーした翌日にスワップがマイナス1ドル、売りはマイナス8ドルになっていました。

どちらもマイナスになっているのは、FX業者によるスワップ処理の手数料が上乗せされているからです。

この場合では、売り注文したときにかなり金利負担が大きくなっていますね。

FX初心者に「売り」方向をおすすめしているサイトを見かけましたが、スワップを考えると長期保有できないのがデメリット。

将来的に含み損抱えて清算できず塩漬け状態になることもあるはずです。

私も初期は良くありました。

そんなとき売りポジションを持っていると、日に日にマイナスが増えていくためどんどん追い込まれていきます。

短期売買派ならどちらでも構いませんが、日を跨ぐトレードスタイルの方は要注意です。

戦争や自然災害などが発生すると円高傾向になりがち?

FXの売りと買い 有事の円高

昔は有事の円買い、なんてことが言われていました。

ただし、2022年頃からかなり変わってきた印象で、いまは通用しない可能性が高いです。

ウクライナやイスラエルでの戦争が起こっても、円買いが進むことはありませんでした。

というわけで、経済的にダメージの大きい災害や事件が起こっても、いまは円買いは進まない可能性が高いでしょう。

以前なら東日本大震災など日本がひどい目に合っている時ですら「円はヤバい!ドルに換えておこう!」とはならず円が買われ円高になりました。

有事は円の通貨ペアで売りポジションを持っておけばよかったんですね。

でも、いまは通用しない傾向です。

自分のトレード手法で選ぼう

売りでも買いでも、注文すれば結果を待つだけです。

FXをギャンブルとしてやるなら、相場分析の必要もありません。

為替が上がるか下がるかに賭けるだけです。

ただし、副業(本業)として考えるならチャート分析から自分なりの売り買いの基準を確立しなければいけません。

そして、FX手法にはスキャルピング(超短期)やデイトレ(短期)などのトレードスタイルがあります。

スワップポイントのマイナス負担が大きくなりやすい売りポジションを持つ場合は、スキャルピングやデイトレなど短期トレード手法と相性がいいでしょう。

反対に、じっくりと長期目線でトレードする場合は買いポジションが有利と言えます。

ちなみに、あくまでもそういう傾向があるというだけですので、その時々の相場に応じて対応しましょう。

FXでは「売り」と「買い」どっちで攻めるほうがいい?

どっちかだけを狙うのではなく、相場のトレンドに合わせることをおすすめします

一般的には買い方向は徐々に上がっていき、売り方向は急落する傾向が強いです。

こんなチャートパターンを見ていきましょう。

FXの売りと買い じわじわ上昇後の急落

もちろんその時々の相場や通貨ペアしだいですが、このパターンだけに狙いを定めて自分だけのトレードルールを検証していくのもおすすめです。

話を戻して、FXでは相場に合わせて変えていかなければ勝てません。

「売り」だけでも「買い」だけでも良くないと言えます。

チャート分析を通して相場のトレンド(方向性)を合わせていくことが勝つためには大事でしょう。

そして、チャートの信頼性は時間足(月足・週足・日足など)が長いほど信頼性が高くなります。

エントリーを検討している時間足以上の上位足チャートを必ずチェックして方向感があっている側を狙っていくことをおすすめします

1時間足でエントリーするなら、4時間と日足で方向感を見て合わせておきましょう。

上のチャート画像なら、長く上昇傾向だったもののトレンドラインを下にブレイクしています。

このケースでは、これより時間足が長いチャートをチェックし、全体の方向性を確認した上で判断したほうがいいのですが、一旦は売り(ショート)方向が優勢かな?とも判断できます。

「売り」と「買い」を同時に保有する両建てとは?

FX売りと買い 両建て

FXでは、たとえばUSDJPY(ドル円)の売り注文と買い注文を同時に持つこともできます。

このように同じ銘柄の売りと買いを同時の保有した状態を「両建て」と言います

相場が上下どっちに動いても、どちらかはマイナスで片方はプラスになるわけです。

さらに注文ロット数が同じなら、相場がいくら動いてもプラマイゼロの状態が続くことになります。
(スワップは除く)

「そんな意味のないことしないでしょ?」と思う方もいるのではないでしょうか。

ただし、相場が読めない状況でどちらかのポジションを持っているとき、ピンチの時などで活用できます。

短期的には負けでも長期保有すればいずれ戻ると予測したなら、一旦両建てしてそれ以上損失が膨らまないようキープすることもできます。

もちろん、かじ取りがかなり難しいためFX初心者の方にはおすすめしません。

同じ口座内であれば両建てOKとしているFX業者は多いものの、違う口座や他のFX業者の口座との両建て、知人など他人との両建てはたいてい禁止されています。

理由は悪用できるからですが、詳細はこちらの記事で解説していますのでご一読ください。

FXのトレードで稼ぐ方法

FX売り買い 初心者向けトレード手法

FXのトレードで稼ぐ方法は、主に次に2パターンあります。

FXトレードで得られる利益
  • 通貨ペアの売り買いによる差額からの利益
  • スワップ(金利)での利益

ほか、業者側が用意しているパートナー制度(アフィリエイト)を利用して紹介料を稼ぐ方法もありますが、売り買いとは関係ないためここでは除外します。

通貨ペアの売り買いによる差額からの利益

FX業者が扱っている通貨ペアを売り買いすることで稼ぐ、もっとも基本となる稼ぎ方です。

たとえば、USDJPY(ドル円)の通貨ペアで1ドル=100円のときに買い注文し、101円になったときに精算すれば1円分の利益です。
(正確にはFX業者ごとのレバレッジや通貨単位、注文ロット数によって利益を計算するため1円ではありません)

売りの場合は、1ドル100円で売り注文して99円に下がったときに精算すれば1円分の利益ですね。

スワップ(金利)での利益

FXの通貨ペアにはスワップポイントと言うものが日々加算されていきます。

スワップは通貨の金利差による損益です。

ほとんどの場合はマイナスですので、長くポジションを持ち続けるほどマイナス額が増えていきます。

ただし、スワップが大きくプラスになっている通貨ペアもあります。

時期により変動しますが、一般的には次に通貨ペアがスワップ狙いのトレード向けです。

スワップ向け通貨ペア
  • トルコリラ
  • 南アフリカランド
  • メキシコペソ

これら通貨ペアは、もともと取引量が少なめで為替変動が読みにくいことからFX初心者におすすめできるものではありません。

ですが、こういった通貨ペアを数か月~1年以上保有し続けることでスワップポイントで稼ぐ方法もあります。

つづいて、FXの基本である通貨ペアの売り買いによって稼ぐトレード手法も見ていきましょう。

ポジションを持つ期間に応じて大きく4種類に分かれています。

ポジション保有期間ごとに分けられる4つのトレードスタイル

主なトレードスタイル
  • ポジショントレード
  • スイングトレード
  • デイトレード
  • スキャルピング

ポジションを持つ期間に応じてこのように分かれています。

ポジショントレードの特徴

だいたい1か月~1年以上の期間でチャートの動きを予測して売り買いする方法です。

一度注文したら毎日為替チャートを見なくてもいいため、非常に穏やかな精神状態でいられるでしょう。

もちろん注文ロット数や資金量によりますが、この手法を選ぶならちょっとした為替変動程度で慌てるような金額ではやっていないはず。

ただし、利確する=稼ぐまでに時間がかかってしまうため、ある程度資金に余裕がある方でなければ厳しいでしょう。

また、FX初心者にはおすすめしません。

スイングトレードの特徴

1日~数か月スパンで為替チャートを分析してポジションを売り買いする方法です。

期間の定義は人にもよりますが、デイトレ以上ポジショントレード以下の間ならスイングに含まれるでしょう。

編集部ライターもこの手法でトレードしていますが、為替チャートのチェックは1日一度程度、分析は一週間に一度くらいでできるため、あまりストレスを感じずに取り組めるのはメリットです。

とくに、忙しいサラリーマンが副業としてFXにチャレンジする場合におすすめですね。

次から紹介するデイトレやスキャルピングも帰宅後に取り組むにはおすすめな手法ですので、自分に合った手法を見つけましょう。

なお、FX初心者の方はいきなり身銭を切ってチャレンジするのではなく、デモ口座で試してみてください。

デイトレードの特徴

デイ(day)とあるように、だいたい1日以内に売り買いの注文から精算までを済ませる手法です。

デイトレの場合は、スキャルピングより損切りと利食いのポイントを幅広く取ることになります。

そのため若干の余裕があり、専業でFXに取り組んでいなくてもやりやすいのがメリットです。

デイトレであれば、売りでもトレードしやすいため、下降トレンドが発生しているときなどに手法として採用すると安定して利益を確保できるでしょう。

スキャルピングの特徴

スキャルピングは数秒~数分程度のスパンでポジションを売り買いします

非常に短い時間で売買を繰り返していくため、エントリー回数が多くなります。

また、常に為替チャートを見続けることになるでしょう。

レンジ相場なら、上下の動きが一定の範囲内に収まりやすいため、売りと買い両方とも効率的に狙いやすくなります。

なお、スキャルピングは、自分の考えと逆にチャートが進んだ場合は素早く損切りをすることをおすすめします。

粘るより、スパッと切って次のトレードで稼ぐよう切り替えるのが大事なポイントと言えるでしょう。

スキャルピング時のポイント

スキャルピング手法は超短時間で利確するケースもあるため、高速で安定性の高いインターネット環境も大事です。また、FX業者によってはポジション保有期間が短すぎる決済はNGなどのルールを利用規約に記載していることもあります。いろいろ注意点も多い手法ですが、副業として短時間に集中的に取り組むにはおすすめの方法です。

FX業者の多くはスキャルピング用のスペックを整えた専用口座を用意しています。売り買いの回数が多くなるため処理スピードが早い、スプレッド(手数料的なもの)が低く設定されている、などメリットが多いです。スキャルピング手法をやるなら、専用の口座タイプを選びましょう。

FX初心者におすすめのスタイルは?

おすすめのスタイル
  • スキャルピング
  • デイトレード
  • スイングトレード

この3種類がおすすめです。

スキャルピング/デイトレは時間を決めよう

副業としてやるときにおすすめなのがスキャルピングです。

為替市場でもっとも値動きが大きく稼ぎやすい時間帯は21時~1時あたり

サラリーマンや主婦さんなど日本人にとって取り組みやすい時間と言えるでしょう。

また、ポジションを翌日に持ち越さないため、「仕事中でもついついスマホでチャートを見てしまう」なんて悪い習慣もないはずです。

なお、ある程度チャートを読む知識も必要になるため、初心者向けとはいえ最低限のチャート分析知識を持ってからをおすすめします。

そのためも、最初はデモ口座で練習してみましょう。

スイングトレードなら低ロットで取り組もう

スイングトレードを選ぶなら、初心者は必ず低ロットで注文することをおすすめします

FXには動きの激しいトレンド相場と平坦なレンジ相場が存在します。

そして、レンジ相場の期間のほうが多いため、ポジションを持った後にマイナスの状態になっても、数日~数週間ほど長期間待っていれば、プラスに転じやすい特徴があります。

このスタイルも、サラリーマンなどが副業としてチャレンジしたいときにおすすめです。

デメリットは、スキャルピングやデイトレよりもポジションのロット数を少し大きめにしておかないと他の手法よりも儲からない可能性もあります。

FXの売りと買いに関するQ&A

売りと買いはどっちがリスクが高い?

どちらでもありません。

そのときの相場の状況に応じて、トレンドに沿って選ぶことをおすすめします。

売りと買いはどちらが稼ぎやすい?

どちらでもありません。

ギャンブル好きなら、急落するパターンが多めな売り方向のほうが有利でしょう。ただし、ギャンブルトレードでは替えぎ続けることは難しいでしょう。

スプレッドは売りと買いで違う?

同じです。

注文時の価格は買値と売値に差があり、その差がスプレッドとしてFX業者の手数料になります。ですが、スプレッドの幅は同じです。

売りと買いを同時に保有してもいいの?

問題ありません。

同時保有した状態を両建てと言い、同じ口座内ならOKとしているFX業者が多いです。Exnessという海外FXであれば違う口座間での両建ても可能となっています。

売りだけ、買いだけでも稼げる?

稼げます。

売りだけ、買い方向だけを狙って順張り/逆張りでエントリーポイントを探す分析法を確立すれば問題なく稼げるでしょう。それが一番難しいポイントではあるのですが、片方だけに絞ることで特性に合わられるため、より洗練されたエントリーポイントを探せるでしょう。

まとめ

FXの売りと買い注文の特徴や違いについて紹介しました。

また、初心者はどっちがいいのか?についてまとめました。

絶対にどっちかがいいという決まりはありません。

その時々の相場に応じて選ぶことになります。

とはいえ、初心者は自分なりのスタイルもトレードルールもないと思います。

まずは売りと買いのどちらでも、とにかく小さいロット数でエントリーすることをおすすめです。

高いレバレッジで取引できる海外FX業者を選び、最小ロットの0.01でエントリーしてみてください。

最初は安全に売買し、徐々に増やしていくことをおすすめします。

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