FX取引ツールに標準搭載されている人気インジケーター「ADX」について徹底解説!
ADXの仕組みやメリット・デメリット、このインジケーターだけでも勝てるのか?について解説します。
\今ならここから登録で13000円ボーナスあり/
\元金不要で始められます/
【入力4分】XM公式
口座開設はこちら(無料)
【おすすめ選択肢】
ブランド名:FSA
口座タイプ:スタンダード
取引ツール:MT5
ADXとはどんなインジケーター?
ADXは、1978年にJ. Welles Wilder Jr.が開発した指標で、相場のトレンドの強さ(勢い)を0~100で表すオシレーター系インジケーターです。
方向性ではなく強弱に特化しています。
- +DI(プラス方向性):上昇の勢いを示す緑の線
- −DI(マイナス方向性):下降の勢いを示す赤の線
- ADXライン:2本のDIの差から計算され、トレンドの強弱を示す黒の線
ADXの特徴
- 0〜100の範囲で数値が表示される
- 数値が高いほどトレンドが強い
- 数値が低いほどレンジ(横ばい)傾向が強い
- 上昇=上昇トレンドではない(あくまで“強さ”の指標)
数値の目安
ADXの数値 | トレンドの状態 |
---|---|
0〜20 | トレンドなし(レンジ) |
20〜40 | 中程度のトレンド |
40〜60 | 強いトレンド |
60以上 | 非常に強いトレンド |
ADXだけで勝てる?
結論から言うと、ADXだけで安定して勝つのは難しいです。
勝てない理由①:ADXは「トレンドの強さ」しか分からない
ADXは価格がどちらに動いているか(上昇or下降)を判断するものではなく、トレンドの強弱だけを測定します。
たとえばADXが30でも、それが上昇なのか下降なのかは分かりません。
方向性の判断には+DIと−DI、あるいは移動平均線やローソク足の形状など、別の情報が必要です。
勝てない理由②:エントリータイミングがつかみにくい
ADXが上昇=トレンドが強くなっている、という情報だけでは、どこでエントリーし、どこで利確・損切りするかを判断する根拠が不足します。
勝てない理由③:レンジ相場では使い物にならない
ADXが20未満になると「ノートレンド」と判断されますが、この範囲では方向性が掴みにくいためADX単独では“何もできない状態”に陥りやすいです。
ADXは非常に優秀なトレンドフィルターとして使えます。しかし「トレンドの勢いはあるが、どっちに動くか、どこで入るか」は他のインジケーターやプライスアクションに頼る必要があります。
ADXの計算式(仕組みを理解しよう)
- +DM / −DM 計算
例:UpMove = 本日の高値 − 昨日の高値
DownMove = 昨日の安値 − 本日の安値
大きい方を+DM/−DMへ、もう一方は0にします。 - True Range(TR):
最大(当日の高値-安値/高値-前日終値/安値-前日終値) - +DI、−DIの算出
+DI = (平滑化された +DM ÷ 平滑化された TR)×100 - DXの算出
DX = |+DI − −DI| ÷ (+DI + −DI) × 100 - ADXの算出
ADX = (過去N期間のDXの単純移動平均)平滑化(N=14が一般的)
ADXの基本的な使い方
- トレンド強弱の判断
ADXが20〜25を超えるとトレンドが明確。トレンドフォロー戦略に移行可能 - +DI/−DIクロスシグナル
ADXが20以上で+DIが−DIを上抜け→買いエントリー、逆なら売り - トレンドピークでの利確・損切り
ADXが40や50を超えると過熱状態。利益確定やトレールストップの設置タイミングとして活用
前項でも触れましたが、もう一度数字のおおまかな判断基準を載せておきます。
- ADX < 20:トレンドなし/レンジ相場
- ADX 20~40:トレンドあり(中程度)
- ADX > 40:強いトレンド
- ADX>60:非常に強いトレンド
- +DI と −DI のクロス:高度なエントリーの根拠に
+DIが−DIを上抜け:上昇トレンド
−DIが+DIを上抜け:下降トレンド
ただし、ADXが20以上ないとダマしが多くなります
ADXのMT4/MT5への設定方法
「挿入 → インディケータ → トレンド → Average Directional Index」で追加できます。
初期設定は「期間14」が定番。
プロットラインと水準ライン(20, 40など)を表示すると便利です。
ADXのメリットとデメリット
メリット
- トレンドの強さを数値で視覚化できる
- ダマしを回避しやすい
- 他のインジケーターとの相性が良い
① トレンドの強さを数値で視覚化できる
ADXの最大の特徴は、トレンドの「強さ」を0~100の数値で明確に把握できる点です。これにより、単なる移動平均線やローソク足だけでは判断しにくい“勢い”を視覚化でき、トレンドフォローのエントリーや利確のタイミング判断に役立ちます。特に、トレンドが発生しているのか、レンジに入っているのかを判断する場面で大きな力を発揮します。
② ダマしを回避しやすい
ADXはトレンドの有無を客観的に判断するための指標なので、ノイズの多い相場での“ダマし”のシグナルを避けるためのフィルターとして有効です。たとえば、MACDやRSIなど他のオシレーター系インジケーターと併用することで、「本当にトレンドが発生しているのか?」という確証を得た上でエントリーすることができ、精度の高いトレードが可能になります。
③ 他のインジケーターとの相性が良い
ADXはトレンドの“強弱”に特化しているため、トレンドの“方向性”や“ボラティリティ”を測る他のインジケーターとの補完関係が築きやすいです。MACDや移動平均線と併用すれば方向性の精度が高まり、RSIやATRと組み合わせればエントリー・エグジットのタイミングの補助にもなります。組み合わせ次第で多様な戦略を構築できます。
デメリット
- トレンドの方向を示さない
- 反応がやや遅れる傾向がある
- 設定値によって精度にバラつきが出る
①トレンドの方向を示さない
ADXは「トレンドの強さ」を示す指標ですが、「どちらの方向にトレンドがあるか」は判断できません。つまり、ADXの数値が上昇していても、それが上昇トレンドなのか下降トレンドなのかは別の指標(+DIや−DI、移動平均線など)を参照する必要があります。初心者にとってはこの点が少しわかりづらく、単体で使うと誤解を招く恐れもあります。
② 反応がやや遅れる傾向がある
ADXは過去の価格変動を基にした計算結果を用いるため、相場の急変やトレンドの発生初期段階では、やや反応が遅れる傾向があります。特にボラティリティが急上昇するような状況では、シグナルの遅れによりエントリーチャンスを逃すこともあります。即時的な判断には不向きで、ある程度の遅延を許容した運用が求められます。
③ 設定値によって精度にバラつきが出る
ADXの初期設定は「14期間」が一般的ですが、時間軸や通貨ペアによって最適な期間が異なるため、設定値によってはダマしが増える、あるいはシグナルが遅くなるといった問題が生じます。また、最適化するにはある程度の検証が必要で、FX初心者にとっては調整が難しく、適切に使いこなすには経験が必要です。
相性の良いインジケーター
インジケーター | 組み合わせの利点 |
---|---|
移動平均線(MA) | トレンド方向との一致で信頼性UP |
RSI | 過熱感とトレンド強度の両方から判断 |
MACD | トレンド転換確認+ADXで勢いを評価 |
ボリンジャーバンド | バンド拡大とADX上昇で順張り根拠に |
移動平均線(MA)との組み合わせ
ADXはトレンドの“強さ”を示すが、方向は示しません。そこで移動平均線(MA)を使って方向を補います。たとえば、ADXが25以上かつ短期MAが長期MAを上抜けた場合、上昇トレンドが強まっているサインとして買いエントリーが有効です。ADXが勢いを、MAが方向を補完し、だましの少ない判断が可能になります。
RSI(Relative Strength Index)との組み合わせ
ADXが高い水準にあり、トレンドが継続中のときに、RSIが70や30のような極端な水準に達していれば、トレンドの過熱や反転の可能性を示唆します。例えばADXが40以上の上昇トレンドでRSIが80付近なら、いったんの利確や押し目を待つ判断ができます。逆にADXが低い状態では、RSIによるレンジ逆張りも検討できます。
MACDとの組み合わせ
MACDはトレンドの発生や転換点を示すのに優れています。ADXが25以上かつ、MACDがゴールデンクロス(買い)やデッドクロス(売り)を示した場合、トレンドの開始シグナルとして精度の高いエントリーポイントになります。ADXで“本物のトレンド”かを見極め、MACDでタイミングをとる活用法が効果的です。
ボリンジャーバンド+ATRとの組み合わせ
ボリンジャーバンドは価格の範囲、ATRはボラティリティの大きさを示します。ADXでトレンドの強さを確認し、ボリンジャーバンドがブレイク、かつATRが上昇していれば、強いトレンドの発生が期待できます。これにより、ブレイクアウトの精度が格段に上がります。複数の視点を組み合わせることで、だましを回避できます。
ほか、ATRもボラティリティ確認と併用して精度向上が狙えます。
トレード戦略例
- トレンドフォロー戦略
ADXが20を超え、+DIが−DIを上抜け&移動平均線上抜け → 押し目買い - 転換狙い戦略
ADXが40をピークに頭打ち、−DIが+DIを上抜け → 利食い or ポジション反転
ADXに関するQ&A
まとめ
ADXは、「今の相場にトレンドがあるか/その強さはどれくらいか?」を定量的に把握できる強力なツールです。
ただし、単独運用では信頼性が低く、他指標との併用が不可欠。
FX初心者の皆さんは、「ADXで勢いを見て、RSIやMAで方向とタイミングを確認」するような、複合判断の使い方を目指しましょう。