FX取引ツールに最初から搭載されているインジケーターの1つ「Standard Deviation(標準偏差)」について初心者向けに解説。
Standard Deviation(標準偏差)の仕組みや計算式、おすすめの使い方、メリット・デメリット、相性の良いインジケーターについて紹介します。
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Standard Deviationとはどんなインジケーター?
Standard Deviation(SD)は、統計学で用いられる標準偏差を応用したインジケーターで、価格が移動平均からどれだけ離れているか=ボラティリティ(価格変動の激しさ)を測るために使用されます。
- SDが低ければ価格が平均に近く、ボラティリティが低い「静かな相場」
- SDが高ければ価格のばらつきが大きくボラティリティが高い「荒れた相場」
価格の動きと値の安定性を一目で把握できるのが特徴です。
Standard Deviationの計算式と仕組み
Standard Deviationは、次のような流れで算出されます。
- 移動平均(SMAなど) を算出
- 各終値の「終値 – 平均値」の差を二乗し期間n分合計
- 合計 ÷ n の平方根 → これが「標準偏差」
- チャート下に独立した単一ラインで表示
- 移動平均(SMA):指定期間の終値平均
- 平方根:二乗した値から元に戻すための数学的操作
Standard DeviationのMT4/MT5への表示方法
- 「挿入 → インディケータ → トレンド → Standard Deviation」より追加可能です
(設定は「期間(例:20)」と「価格種別(通常終値)」のみ)
- MT4/MT5:FXで一般的な取引・分析プラットフォーム
- Indicator:チャート上に役立つ情報を表示するツール
基本的な使い方
① ボラティリティの判断
- SDが低下 → 相場が静か=レンジ相場の可能性
- SDが上昇 → ボラティリティ拡大=トレンド発生の可能性あり
レンジ/トレンド相場:有効なトレンドがあるかどうかの相場状態
② エントリー判断の補助
- SDが極端に高いとき→過熱感あり、一部の逆張り戦略に活用可
- なが SD上昇中なら、トレンドフォロー戦略と組み合わせやすい
③ リスク管理=損切り位置の最適化
- ボラティリティに応じて、ストップ幅を調整する際の参考に
損切り(Stop Loss):損失拡大を防ぐために自動的に決済される価格
Standard Deviationの基本的な使い方とエントリー例
① ボラティリティの判断とレンジ相場への活用
USD/JPYの日足チャートでSDが10に対して横ばいが続き、Standard Deviationが極端に低水準(例:5以下)を示した場合、価格が狭い帯で推移していると判断できます。
その直後、Standard Deviationが急上昇(例:5→15)したことを確認したら、短期トレンドの発生が見込まれるため、価格のブレイク先(上限突破なら買い、下限突破なら売り)にエントリーします。
水平レンジからの突発的な動きを捉える戦略です。
② トレンドフォローの補強
EUR/USD 4時間足で、Standard Deviationが20を超えるほど上昇中。
さらに移動平均線も上向きなら、強い上昇トレンドが継続中と判断できます。
この場合、価格が移動平均線まで調整したポイントで買いエントリーを検討します。
Standard Deviationの高値は勢いある動きを裏付けし、順張りの根拠が強まります。
③ リスク管理への活用
GBP/JPYの1時間足でStandard Deviationが30を超え、急激な変動が発生。
これを受けて、損切ライン(Stop Loss)を通常より広めに設定。
たとえば直近高値から2σ(倍率)分離れた価格付近を指すことで、急騰・急落のノイズで切られない広めの余裕を確保できます。
ノイズに左右されにくい配置なので、大事なポジションを守ることに有効です。
Standard Deviationを使うメリット・デメリット
メリット
- ボラティリティを定量的に把握できる:価格変動幅を数値として視認可能
- チャートに一線だけ表示されるシンプルさで、初心者でも見やすい
- 他指標(RSI・移動平均など)と併用しやすく、戦略の信頼性UP
① ボラティリティを定量的に把握できる
Standard Deviationは価格が移動平均からどれだけ離れているかを数値として表示します。例として、Standard Deviationが20程度を超えていれば市場が活発であると判断でき、日中の急変動に備えた戦略設計に使えます。定量化された情報は「静かさ vs 激しさ」を判断しやすく、客観的トレードルールの構築に役立つ点が評価されます。
② チャートに一本で表示されるシンプルさ
Standard Deviationはチャート下部に単一のラインとして自動表示できるため、チャートが散らからず見やすくなります。たとえばStandard Deviationが過去平均より急上昇した瞬間、その動きに注目しやすく、初学者でも注視ポイントが直感的に認識できます。そのため1つの指標に集中でき、迷いなく判断しやすいのが大きなメリットです。
③ 他指標との併用で戦略の信頼性UP
Standard Deviation単独では方向感が掴みづらいため、RSIやBollinger Bands、ATRなどと併用すると相互補完できます。例として、Bollinger Bandsが±2σを超えると同時にStandard Deviationも高水準になった瞬間は「勢いあるブレイク」と判断しやすく、順張り戦略の根拠が強化されます。組み合わせによって判断精度が向上します。
デメリット
- トレンド方向は示さないため、単独ではエントリー判断に不向き
- 遅行性あり、急な相場変化に対して反応が遅れる場合がある
- 設定次第で反応が鈍くなることもあるため、デフォルトからの調整が必要
① トレンド方向を判断できない
Standard Deviationはあくまで価格の分散(ばらつき)を示す指標であり、上昇・下降といった方向性は示しません。たとえばStandard Deviationが高いときはトレンド発生中とは限らず、逆張りのチャンスと判断する誤りも生じます。方向の判断には移動平均線やRSIなど別の指標が必須で、単体使用では不十分です。
② 反応が遅れやすい
Standard Deviationは移動平均や価格の散布度に基づくため、急激な価格変動に即座に反応できません。たとえばStandard Deviationが上昇し始めても時すでに遅く、仕掛けタイミングを逃すことがあります。短期トレードではMTF(マルチタイムフレーム)戦略などを併用し、遅延を補う必要があります。
③ デフォルト設定では活用しづらいケースあり
多くのプラットフォームではStandard Deviationの初期期間が20ですが、ペアや時間足によって最適値は異なります。たとえば短期トレードなら期間10が適切、逆に長期なら期間30が良好です。最適な設定を見極めるためには、バックテストや過去チャート検証を行う必要があります。
Standard Deviationと相性の良いインジケーター
指標名 | 利点・補完ポイント |
---|---|
Bollinger Bands | Standard Deviationを基にバンド幅を計算。 併用で方向+勢いを一目で判断 |
移動平均線 (MA/SMA) | 平均位置と変動幅をセットで確認可能 |
RSI | ボラティリティ+過熱状態を同時に分析可 |
ATR | ボラティリティ系同士で戦略幅を広げやすい |
MACD | ボラティリティ × トレンドの勢いが分かる組み合わせ |
Standard Deviationに関するQ&A
まとめ
Standard Deviationは、価格変動の「激しさ」を数値で捉える強力なツールです。
単独での売買判断には向きませんが、Bollinger BandsやATRなどと組み合わせることで、トレードの適切なタイミングとリスク管理が可能になるため、FX初心者がまず導入すべき指標の一つです。