海外FX「HFM(HFマーケット)」には、顧客資産が目減りすると強制決済される「ロスカット」制度があります。
ここではHFMのロスカット環境について徹底解説。
具体的にいくらくらいの残高になると強制決済されるのか?防ぐ方法やロスカットされないために気を付けたいことをまとめました。
HFMのロスカット水準と仕組み
ロスカットとは?
ロスカットとは、取引における損失を制限するためにFX業者が取り入れているサービスです。
指定された割合に達したときにポジションを自動的に閉じることで、さらなる損失を防ぎます。
ロスカット水準とは?
ロスカット水準とは、HFM口座の証拠金維持率が一定割合に達すると強制決済される基準のこと。
口座タイプごとに以下のように決まっています。
HFMの口座タイプ別ロスカット水準
口座タイプ | ロスカット水準 |
---|---|
プレミアム | 20% |
プロ | 20% |
ゼロ | 20% |
セント | 20% |
トップアップボーナス | 20% |
全口座タイプ共通で20%に設定されています。
HFMにおけるロスカットの仕組み
HFMにおいて1つの口座の証拠金維持率が20%に達すると発動します。
証拠金維持率とは?
トレードするにあたって必要な証拠金(必要証拠金)に対して、口座残高(有効証拠金)はどれくらい余裕があるのか?を表す数値。
有効証拠金÷必要証拠金×100
この計算式で算出されます。
有効証拠金が100万円、必要証拠金が1万円のとき、次の計算結果となります。
100万円÷1万円×100=証拠金維持率10000%
上限は100%ではありません。
口座残高が多いほど維持率に余裕が生まれ、そのトレードの安全性が高くなります。
必要証拠金とは?
そのトレードをするために最低限口座に預け入れておかなければいけない資金(証拠金)のことです。
以下の計算式で算出されます。
現在の為替レート×取引数量÷レバレッジ
または
現在の為替レート×取引数量×証拠金維持率
HFMは1~2000倍レバレッジの範囲内で設定可能です。
USDJPY(米ドル日本円)の銘柄を1ドル=150円のレートで1ロット=10万通貨をトレードするときの、レバレッジ倍率別の必要証拠金を見てみましょう。
レバレッジ倍率 | 必要証拠金 |
---|---|
2000倍 | 7500円 |
1000倍 | 15000円 |
500倍 | 30000円 |
100倍 | 15万円 |
25倍(国内FXの上限) | 37500円 |
1倍 | 1500万円 |
1ロット(10万通貨)をトレードするとき、1円の値動きがあれば10万円分の損益が発生します。
1ドル=150円時に1ロット買い注文し、151円に上がったときに清算すれば10万円の利益です。
この取引をするためには、レバレッジ2000倍環境下では最低7500円をHFM口座に預け入れておかなければいけないわけですね。
ただし、残高が7500円だけでは注文した時点で証拠金維持率が0%になるため即ロスカットとなります。
せめて10倍(75000円)程度は口座に準備しておかなければ、まともにトレードできないでしょう。
HFMとほかの海外FX業者のロスカット水準比較
当サイトで紹介している信頼性の高い海外FX業者をピックアップして比較しました。
海外FX業者 | ロスカット水準 |
---|---|
HFM | 20% |
XMトレーディング | 20% |
Exness | 0% |
TitanFX | 20% |
AXIORY | 20% |
BigBoss | 20% |
ThreeTrader | 20% |
FXGT | 20%(一部40%) |
ほとんどの業者でHFMと同水準の20%に設定されています。
Exnessだけは0%、FXGTの一部口座タイプのみ40%など多少の違いはありますが、0~40%の範囲内であれば大きな違いはありません。
日本国内のFX業者では証拠金維持率100%でロスカットなど、多少高めに設定されています。
海外FXであれば、わずかですが強制決済されるまでに猶予期間が与えられています。
HFMのロスカット水準の変更方法
HFMに限らず、どのFX業者でもユーザー側でロスカット水準を変更することはできません。
ライバルのFX業者に0%のところもあるため、将来的に変更される可能性はゼロではないでしょう。
ただし、可能性は低いです。
上の欄で比較対象として紹介したFXGTであれば、口座タイプを変更することでロスカット水準を20%⇔40%にすることはできます。
とはいえ、HFMではできません。
HFMのマージンコールとは?
HFMでは、ロスカットが実行される前に証拠金が危険な状態になっていることをお知らせするマージンコールが設定されています。
HFMでは全口座タイプ共通で以下の証拠金維持率に達した時点でマージンコールが起こります。
口座タイプ | ロスカット水準 |
---|---|
プレミアム | 50% |
プロ | 50% |
ゼロ | 50% |
セント | 50% |
トップアップボーナス | 50% |
ロスカットが20%なので、30%分早めにお知らせしてくれます。
現実問題として、証拠金維持率50%でピンチをお知らせしてもらっても、ほぼ挽回はできないでしょう。
それでも可能性はゼロではありません。
両建てトレードで一時的にでも凌ぐことはできます。
ロスカットがなければどんなリスクがある?
- 資金をすべて失うリスク
- 借金になるリスク
資金をすべて失うリスク
強制決済があることで、相場の急変で負けても全資産を失う可能性は低くなります。
HFMのロスカット水準20%ではほとんど残りませんが、ゼロでなければ再スタートしやすくなります。
強制決済されてしまった以上、自分で損切りすることはできなかったはず。
その経験を活かし、次から事前に損切りできるようにしていきましょう!
このページ後半で予防策を解説しているのでぜひ参考にしてください。
借金になるリスク
業者側で強制決済しなかった場合、借金になる可能性がでてきます。
HFMのような海外FX業者であればゼロカット制度があるため借金請求はされません。
(ゼロカット=残高のマイナスを解消してくれる仕組み)
ですが、日本国内のFX業者にゼロカットはありません。
ロスカットが適用されることなく損失が増え続け、口座残高以上にマイナスになったとき不足分を支払うよう請求されます。
もし取引できない状況で相場が逆行し続けたら借金請求額が途方もない金額になる可能性も…。
そうなれば破産することになるかもしれません。
さらに、税金同様にFXによる借金は自己破産しても帳消しにならない可能性が高いです。
ロスカットがあることで、このようなリスクをほぼゼロにすることができます。
HFMでロスカットされないためにやりたいこと
おすすめの予防策
- 注文のたびに損切り設定をする
- 適正ロット数でエントリーする
- トレード資金を十分に準備する
- 相場変動の激しいタイミングは避ける
注文のたびに損切り設定をする
最大の対策がこれです。
すべての注文時に、損切り設定(逆指値/ストップロス)をしておきましょう。
スキャルピングのように秒単位で売買を繰り返すトレードスタイルでは難しいかもしれませんが、デイトレードやスイングトレードであれば必ず設定しておくことをおすすめします。
損切り価格の目安は、口座資金の2~5%ほど。
残高10万円なら含み損が2000円になる価格まで逆行したら損切りするように設定しておきます。
適正ロット数でエントリーする
上の項目で損切り位置は残高の2~5%ほどがおすすめと紹介しました。
あとは、それに応じたロット数で注文するだけです。
残高によって注文するロット数が変動するため、こちらの計算ツールを利用して毎回算出しましょう。
また、エントリー位置は、損切りまでの幅が小さくなる場所を狙っていきましょう。
そのためにも、チャートにMA(移動平均線)などのインジケータをセットする、トレンドラインを引くなどしてテクニカル分析スキルを磨いていきましょう。
トレード資金を十分に準備する
トレード資金が豊富にあれば、相場の急変動に巻き込まれてもロスカットされるほどピンチにはなりません。
HFMでは20%入金ボーナスプロモーションも実施しています。
わずかではありますが、100万円入金すれば20万円分のトレード資金を増やせます。
資金が2割増えることでトレードに余裕が生まれるでしょう。
なお、20%入金ボーナスはトップアップボーナス口座のみの適用ですのでご注意ください。
相場変動の激しいタイミングは避ける
為替への影響が大きい経済指標が発表されるタイミングを狙ってトレードされる方もいますが、ただのギャンブルトレードでしかありません。
また、HFMでは利用規約違反になるため非推奨です。
狙うこと自体は人それぞれのため自己責任の元でやってもらえれば問題ありませんが、残高やロット数によっては一瞬でロスカットになる可能性もあります。
安定して稼げるトレード方法ではないため、当サイトではおすすめしません。
ロスカット直前にできる対処法
- 両建てポジションを持つ
- 損切りを実行する
- 入金して有効証拠金を増やす
- HFMリワードで現金に交換する
- あきらめてロスカットを受け入れる
両建てポジションを持つ
どうしても損切りしたくないのであれば、一旦保有している合計ロット数を逆方向で注文しましょう。
例)USDJPY売りポジションの合計ロット数が1ロットなら、買いポジションを1ロット注文する
これで証拠金維持率はフラットになるため、どれだけ相場が動いてもロスカットされることはなくなります。
(HFM口座上は証拠金維持率が表示されなくなります)
あとは、相場変動が穏やかになってからポジションを精算していきます。
これもイチかバチかのギャンブルでしかないため一時しのぎにしかなりませんが、ロスカット直前では冷静さも失っているはず。
一旦メンタル面を整える猶予時間を得ることはできます。
なお、銘柄によっては毎日スワップポイントのマイナスが加算されていくため、この場合はいつか強制決済されてしまうでしょう。
できるだけ早めに次の行動指針を決めるようにしましょう。
損切りを実行する
当サイトでは損切りをおすすめします。
ロスカットされそうになっている時点でそのトレードは失敗です。
それ以上粘っても状況が改善される可能性はほぼありません。
僅かでも資金が残っているその時点で損切りしてしまいましょう。
今後のFXトレード人生の中で、損切りを実行できた、という経験は価値あるものになるでしょう。
入金して有効証拠金を増やす
資金に余裕があるのであれば、入金して証拠金維持率を回復させましょう。
すでにロスカット直前のため、時間のかかる入金手段では間に合わない可能性もあります。
クレジットカードやデビットカード決済なら即口座に反映されるのでおすすめです。
HFMリワードで現金に交換する
HFMではロイヤルティプログラムというポイント還元制度が用意されています。
一定量の取引を行えばHFMバーが貯まっていき、現金やHFMのさまざまなサービスと交換できます。
そこでHFMバーを現金に交換して口座残高を増やし、証拠金維持率を回復させることで延命できます。
とはいえ、ピンチを切り抜けられるほどの資金量にはならないはず。
先に紹介した両建てか損切りの実行をおすすめします。
あきらめてロスカットを受け入れる
ロスカット直前の状態では、追い金以外で切り抜けるために有効な手段はありません。
損切りを実行してもほとんど資金は残りませんし、あきらめて強制決済を受け入れるのもありでしょう。
唯一切り抜けられる可能性があるのは追加で資金を入金することくらいですが、その資金があるなら一旦ロスカットを受け入れてまっさらな状態で再スタートをすることをおすすめします。
HFMでロスカットされないための損切り設定のやり方
損切り=ストップロス・逆指値設定のやり方を解説します。
注文したときは必ず済ませておきましょう!
HFMでの損切り設定方法
HFMでは、取引プラットフォーム(MT4/MT5)を通じて損切り価格を簡単に設定することができます。
以下は、MT4およびMT5でのロスカット設定手順です。
- 取引プラットフォームで「新規注文」ウィンドウを開く
- 「ストップロス」の欄に損切りしたい価格を入力して確定
- 設定した価格に達したら自動的に精算される
パソコン版、スマホアプリ版のどちらも新規注文画面で設定できます。
- 取引ツールで設定したいポジションの注文画面を開く
(PC版はダブルクリック、アプリ版は長押し後に表示されるメニューから選択) - 「ストップロス」の欄に損切りしたい価格を入力し確定
- 価格に到達で自動的に清算
HFMのロスカットに関するQ&A
- ロスカット水準は?
- ロスカットされない方法は?
- 停止することはできる?
ロスカット水準は?
HFMでは証拠金維持率が20%に達するとロスカットが始まります。1つ1つポジションを精算し、維持率が20%以上に回復すればストップします。
ロスカットされない方法は?
資金を増やすこと、両建て注文することで強制決済を防ぐことができます。
停止することはできる?
できません。HFMサポートに依頼しても止めてもらうことはできません。証拠金維持率が20%に達すれば強制的に実行されます。
まとめ
HFMのロスカットについて紹介しました。
海外FX業界で一般的な証拠金維持率が20%で強制決済が発動します。
ピンチになってからとれる対策もありますが、まずはそこまで追い込まれないように毎回損切り設定をする、資金を多めに準備するといった予防策をとることをおすすめします。
これからFXを始める方は、HFMの入金ボーナスもご活用ください。