24時間トレード可能なFXですが、365日ずっとトレードし続けられるわけではありません。
とくにサラリーマンなど平日勤務がメインの方が週末にトレードしようと考えているなら注意が必要です。
そこで、FXの取引時間やできない期間について徹底解説します。
- FXトレードできる時間
- トレードできない時間と期間
- 初心者が避けるべき取引時間
FXの取引ができる時間

平日なら24時間取引可能
FXトレードは平日であれば24時間取引可能です。
世界をみると中東のバーレーンなど土日に動いている金融市場もあるようですが、対応しているFX業者を見かけないので実質ないようなもの。
これが日本の証券会社で株式を売買するときは東京外国為替市場(東証)など証券会社が開いている時しか取引できません。
日本の証券会社は平日の9時から15時までの間で売買されています。
また、ランチタイムに当たる11時半から12時半の間は休場となります。
つまりそれ以外の時間帯には取引することはできないんです。
この時間帯は会社の就業時間に縛られているサラリーマンだと仕事中ですね(汗)
でも、FXなら平日24時間取引可能なので早朝や帰宅後でも取り組めます。

副業として仕事から帰宅後に取り組むのに最適です!
では、なぜ24時間売買できるんでしょうか。
FXが24時間取引できる理由
なぜFXの取引時間が24時間なのか?というと、為替市場は世界中にあり、日本市場が閉まっているときも海外市場で売買されているから。
ちなみに日本も含め海外の金融市場には以下のようなものがあります。
世界の主要な金融市場(冬時間)
- ウェリントン市場・・・4~12時
(ニュージーランド) - シドニー市場・・・・・7~17時
(オーストラリア) - 東京市場・・・・・9~20時
(日本) - ロンドン市場・・・・17~4時(夏は1時間早まる)
(イギリス) - ニューヨーク市場・・22~7時(夏は1時間早まる)
(アメリカ)
このように、世界中の金融市場で為替を売買できるため、24時間いつでもどこかの市場で取引できるようになっています。
FX業者が代行で各市場と取引するため、トレーダーは各国市場のオープン・クローズを気にする必要はありません。
ただし、それぞれの市場によって売買量に大きな差があります。
複数の市場が同時に開いている時間帯は、当然参加する投資家も多いため値動きも激しくなります。
世界の三大為替市場
- ニューヨーク
- ロンドン
- 東京
世界の三大為替市場は、ニューヨーク・ロンドン・東京の3つです。
東京市場
9時ころから17時までの間は東京市場が開いています。
また、シンガポールや香港などアジアエリアの市場が開きます。
ロンドン市場
16時から翌1時(冬時間)は、ロンドン市場を始めとするヨーロッパエリアの市場が開く時間帯です。
その中でも、とくにロンドン市場が圧倒的な取引量を誇っており、この市場がスタートする17時からはロンドン時間とも呼ばれています。
そして、ユーロやポンド等ヨーロッパの通貨が活発に取引されます。
とくにヨーロッパで何か経済指標が発表される時には、大きく市場が動くことが多いです。
ニューヨーク市場
21時を過ぎると、今度はニューヨーク市場が開きます。
ニューヨーク市場とロンドン市場が同時に開いている21時頃からが、1日で最も取引が活発に行われる時間帯になります。
日本のサラリーマン兼業トレーダーなら、帰宅してからのためちょうど良いですね。
とくにアメリカの経済指標が発表されるタイミングでは、さらに売買が活発になっていきます。
サマータイム(夏)と冬時間
ここまでに紹介した冬時間(ウィンタータイム)は、だいたい10月~3月まで。
それとは真逆の3~10月はサマータイム(夏時間)になり、ヨーロッパと北アメリカの市場で1時間オープンとクローズが早まります。
サマータイムとは?
ヨーロッパで取り入れられている仕組みで、日照時間が早く長い夏の期間は働く時間などが1時間早められます。
そうなると、ヨーロッパは全体的に1時間早くなるため為替市場も同様に早くなります。
金融市場関係者もそれに倣って行動するため、当然の流れと言えるでしょう。
(日本などサマータイムが関係ない国にとっては面倒な仕組みですが…)
日本では馴染みがない制度のため、個人的には面倒だなと思ってしまいますが、ルールなので仕方ありません。
サマータイムの切り替えタイミング
具体的なサマータイムと冬時間の切り替えタイミングですが、ヨーロッパでは「3月最終日曜日午前1時~10月最終日曜日午前1時」です。
ただし、FX業者によって個別に切り替えタイミングが違っていたりします。
まずは、いま使っている業者の案内メールやホームページのお知らせをチェックしてみてください。
トレーダーは海外市場のオープン時間を気にしなくてもOK
稼働している市場が違うからと言って、なにか手続きが必要なわけではありません。
FXの場合はトレーダーがどこの市場で取引をするか選択するわけではないため意識しなくても大丈夫です。
FX(外国為替)を売買する市場があるわけではない
株式を売買する証券取引所のように、為替だけを扱う取引所が実際に存在しているわけではありません。
銀行や証券会社などがネットワークを使って取引を行います。
それが外国為替市場と呼ばれているものです。
トレーダーは単に取引ツール(MT4やMT5など)を使って売り買いするだけ。
お金のやり取りは、口座開設しているFX業者が代行してくれます。
厳密に言うと、時間帯により値動きが違ってくるため気にしたほうが良いのですが、初心者が避けたほうがいい取引時間については後述している項目をご覧ください。
FXの取引できない時間・期間・タイミング


平日であれば24時間トレードできるFXですが、1日のあるタイミングや1年のなかでできない期間もあります。
平日なら大丈夫、と思っていざトレードしようとしたらできないこともあるためしっかり確認しておきましょう!
取引できない期間・タイミング
- 土日
- 業者のサーバーメンテナンス中
- 年末年始
- クリスマス
- 主要国の祝日(トレードできないわけではないが要注意)
土日
土曜日や日曜日は、銀行などの金融機関や取引市場が休みになります。
そのためFXの取引もほとんど行われていません。
そして、市場が休みならFXトレードもできません。
正確には土曜早朝の6~7時ころまでは取引でき、月曜早朝の6~7時ころまでお休みですね。
(日本とは時差のあるアメリカのニューヨーク市場が開いているため)
中東のバーレーン市場など一部の国では、日曜日でも市場が開いているところがあります。
こういった国では金曜日がお休みになるため、その代わりに日曜日に市場が開いているのです。
とはいえ、アジアやヨーロッパ、アメリカなどでは金融機関が休むので、為替が大きく動くことはあまりないでしょう。
初心者/中上級者に限らず、中東の動きに慣れているトレーダーはほとんどいません。
それら市場の相場を読むのは難しいため、短期取引をしている場合にはお休みに入る前に取り引きを一旦終わらせておくのがおすすめです。
業者のサーバーメンテナンス中
これは口座開設しているFX業者側の事情です。
トレードするためには、パソコンやスマホなどの端末に取引ツールがインストールしなければいけません。
そして、取引ツール側で業者の口座へログインし紐づけすることで、口座資金を使って取引できるようになっています。
取引ツールで実行した注文処理は、業者側のサーバーで処理されます。
そうなると、サーバーがメンテナンス中であれば売買できなくなってしまいます。
FXの場合は、1日のうちで主に7時前後の数分間(サマータイムは6時前後)に実施されていることが多いです。
また、定期メンテナンス以外にも緊急的に実施されることがあります。
この場合は業者側でトレードの少ない時間帯を狙って実施できればいいのですが、急なトラブルではどうにもなりません。
まれにメンテナンスが入ることもあるため、こまめにメールや公式サイトのお知らせをチェックしておきましょう。
年末年始
年末年始はどの国の金融市場もお休みです。
よってトレードもできません。
具体的な休場期間は、使っているFX業者の案内を確認しましょう。
年始はだいだい1月2日からオープンすることが多いですね。
とはいえ、土日が重なればズレますし、日本の場合は3日まで東京市場が休みです。
相場の動きも不自然になるためトレードは控えることをおすすめします。
クリスマス
12月25日のクリスマスも休みです。
日本のクリスマスは祝日でもなんでもありませんが、アメリカやヨーロッパは祝日です。
当然、欧米の金融市場もお休みですし、業者自体も休みになるため売買できません。
ただし、東京市場は15時まで稼働しているため、25日の15時まで営業し、あとは翌営業日まで休業とするFX業者が多いです。
日本市場は開いていますが、だからといって値動きが不自然になるクリスマスのトレードは避けることをおすすめします。
主要国の祝日(トレードできないわけではない)
トレードできないわけではないためこの段落の趣旨からは外れます。
ですが、為替チャートもほとんど動かなくなるため思うように稼げないでしょう。
よって、実質的にお休みのようなものです。
とくにアメリカ、イギリス、日本が祝日の場合、該当する時間帯は売買がかなり少なくなります。
初心者に限らず、トレーダーは下手に手を出さないことをおすすめします。
初心者FXトレーダーが気を付けたい期間や取引時間


初心者が気を付けたい時間と期間には以下のようなものがあります。
- クリスマス前後
- 年末年始前後
- 月曜の早朝
- 早朝
- ゴトー日(五十日)
- 重要な経済指標発表時
- 大きな事象が起こったとき
- トレーダーが長期休暇をとる期間
- 長期休暇
- サマータイム
基本的に売買される量が少なくなる期間、極端に活発になる期間は避けることをおすすめします。
そういった期間は、不自然な値動きをする可能性が高くなるため、ギャンブルになりがちですので気を付けてください。
クリスマス前後の取引時間
キリスト教徒が多い国ではクリスマスはとても重要なイベントです。
日本でのクリスマスは恋人と過ごすイメージの強いかもしれませんが、海外では家族と過ごすのが一般的になっています。
そういった国のクリスマスは祝日です。
また、お店も閉店していることが多いです。
そのため、クリスマスが平日であっても取引できない、もしくは値動きが小さくなることが多く、相場が読みにくくリスクが高いです。
ただ、日本の東京外国為替市場は開いているので、9時から15時までの時間帯は取引が行えるようになっています。
どうしてもトレードしたいのであればその間にやることになりますが、クリスマスくらいは休むことも大事です。
一旦チャートを見るのをやめて、脳を休ませてあげてくださいね。
年末年始前後の取引時間
クリスマスとは違い、日本人に一番影響が大きいのは大晦日からお正月にかけてでしょう。
この時期は取引量が極端に少なくなるためリスクが高く非推奨です。
この時期は、新幹線や飛行機などを使って遠方の実家に帰省するという人も多くいます。
お正月には家族で過ごすという人も多いですし、神社なども初詣客でにぎわいます。
大晦日は平日であれば通常通り営業している業者も多いのですが、会社によって営業時間は異なります。
そして、元日になればどの国も休みになり取引できなくなります。
日本の市場もそうですが、世界中の市場が休場になるため、FXトレードはできません。
月曜の早朝時間
初心者が注意したい時間帯の1つに、月曜日の早朝があります。
この時間帯は極端な値動きが起きやすいため避けることをおすすめします。
土曜日や日曜日は金融機関が閉まっているため、通常であれば大きな動きはありません。
為替レート配信も止まっています。
そのため週明けの月曜早朝に為替チャートを見ると、突然価格が飛んでいるように見えることがあります。


これが「窓開け」と呼ばれる現象で、この窓に十分に注意するようにしましょう。
ちなみに、窓を利用したトレード方法などもありますが、多くの業者で規約違反としていることが多いためおすすめしません。
早朝の取引時間
月曜早朝の窓開けに限らず、どの曜日も早朝のトレードはおすすめしません。
24時間トレードできると言っても、早朝のニュージーランドやオーストラリア市場しか空いていないときは値動きも小さくなるためおすすめしません。
さらに、スプレッド(取引手数料)が大きくなるため、想定外の損失を抱えやすくなります。
また、オーストラリアのシドニー市場がオープンする時間(7時/サマータイム時は6時)のオープン直後は異常な動きをしやすいです。
仕事前にトレードするようなサラリーマン投資家はとくに注意してください。
というか、この時間帯は何もせず仕事に行く準備を済ませることをおすすめします。
ゴトー日(五十日)
一カ月の中で、特に5日や10日、15日、20日、25日、30日(月末も)といった5の倍数の日にちは企業の給料日・決算日となっていることが多いタイミングです。
給料などを支払うため、まとまった外貨を換金する企業がたくさんでてきます。
そうなると、為替市場も大きく動きやすくなります。
動く金額が大きければ、予測に反した短期的な急変動も多くなるでしょう。
スキャルピングなど超短時間に売買を繰り返す方は、1分足・5分足などの短期ロウソク足チャートで取り組むことになります。
となると、とくに影響を受けやすくなります。
日足、4時間足などスイングトレード・ポジショントレードしている方はそれほど影響ありませんが、短期売買する初心者の方は避けたほうが安全です。
重要な経済指標発表時
毎日、世界中で何かしらの為替に影響が出る経済指標が発表されています。
それらの中でも、特にアメリカやヨーロッパ・日本で影響力の大きな指標発表がある時間帯は避けることをおすすめします。
事前情報から上昇か下降を予測してあえて乗っていくトレーダーもいますが、初心者にとってはただのギャンブルです。
無謀なチャレンジは避けましょう。
また、そういった相場が動く時間帯だけを狙うトレードは、多くのFX業者が利用規約で禁止にしています。
たまたまだったり、頻度が少ないなら問題視されないと思いますが、業者側のイメージは良くないでしょう。
最初から手を出さないようにすることをおすすめします。
大きな事象が起こったとき
最近でも、コロナ感染や戦争など、為替市場に大きな影響力のある事象が起こっています。
突発的な一大事が発生すれば、為替市場も大きく反応します。
一方的なトレンドが発生して異常な値動きをすることも多いです。
ギャンブルトレードする人にとってはワクワクするタイミングかもしれませんが、初心者の方は手を出すのはおすすめしません。
もしポジションを保有しているなら、早めに利確、または損切りしてしまいましょう。
トレーダーが長期休暇をとる期間
為替相場は投資家(トレーダーや企業など)が売買するからこそ動きます。
そして、大口の投資家ほど休むときはきっちり休暇をとります。
そのタイミングは8月や年末年始です。
市場の変動に影響力が高いトレーダーたちが休んでいると、取引量は当然少なくなります。
そうなると、ちょっとした大口注文が入るだけで急変動する可能性が高くなります。
売買高が少ない期間は、基本的に避けるほうが安全です。
一緒なって休暇をとってしまいましょう!
トレーダーによっては、毎月稼ぐ目標額を定めている場合、どうしてもトレードしたくなるかもしれません。
ですが、1か月単位で収支を見ていると、負けた翌月はどうにかして取り戻そうと無茶なトレードになりがちです。
年間を通してプラスであればFXでは勝ちですからね。
そういった長期目線でトレードに取り組むことも、勝つためには大事なポイントだと言えるでしょう。
長期休暇
日本であれば、ゴールデンウィークなどの長めの休暇は要注意です。
ゴールデンウィークは日本だけの休みのため市場への影響は少なそうですが、こういったタイミングで円高になる傾向も見られます。
大口トレーダーが弱小トレーダーを刈り取りにきている感じですね。
初心者の方は避けることをおすすめします。
サマータイム
初心者が注意したいポイントにサマータイム(夏時間)も挙げられます。
サマータイムとは、日の出が早い時期に時計の針を1時間進ませる制度のことをいいます。
この制度は、日が出ている時間を有効に使おうという趣旨で誕生しました。
日本では実現しませんでしたが、東京オリンピックの際に導入しようという意見もあったようです。
世界ではサマータイムを導入している国も多く、それによりFXトレードの市場でも市場オープン・クローズ時間が変わります。
主要な金融市場の中では、ニューヨークが日付的に最後となっています。
米国のサマータイムの有無によって、土曜日の市場が閉まる時間は変わってきます。
FX初心者におすすめの取引時間は?


上で紹介した避けたい期間以外ならいつでもOKです。
ですが、おすすめは10時~3時くらいまでですね。
日本市場がオープンして落ち着いてからヨーロッパ市場が閉まるまでの17時間。
値動きが激しい方がいい方は、アメリカ市場がオープンする22時~3時くらいまでがおすすめです。
目的別のおすすめ時間
短期で稼ぎたい人は22~24時
副業として取り組むサラリーマンや主婦トレーダーにも最適な時間帯です。
アメリカとヨーロッパのとくに取引量が多くなる時間帯のため、値動きも活発になり1日の内で最も稼ぎやすい時間帯と言えます。
安定性重視なら10~14時
主に日本市場の時間帯が安定性も高くおすすめです。
激しい動きはあまりないため、しっかりチャートを分析してトレードしたい人におすすめです。
FXの取引時間に関するQ&A
まとめ
FXの取引時間を解説しました。
世界中の市場があることで24時間トレードできるFX投資は、副業にも最適です。
初心者トレーダーが資金を溶かしやすい時間帯や期間には注意しつつ、チャレンジしてみてください。
なお、最初は小さいロットで始めてみましょう!