
・ZigZagインジケーターとは何?
・設定値の12・5・3にはどんな意味がある?
・リペイントするのにトレードで使える?



ZigZagは、細かな値動きを省き、目立つ高値と安値を線で結ぶインジケーターです。標準設定はDepth 12・Deviation 5・Backstep 3。直近の線は値動きに合わせて引き直されるため、売買サインではなく、波・トレンド・ラインの起点を見つける補助に使います。
ZigZag
- 【役割】重要な高値と安値を結び、チャートの波を見やすくする
- 【標準設定】Depth 12・Deviation 5・Backstep 3
- 【使い方】ダウ理論、フィボナッチ、エリオット波動、ラインの起点確認に使う
- 【注意点】右端の線はリペイントするため、ZigZagだけで注文しない
ZigZag(ジグザグ)は、チャート上の細かな上下動を省き、目立つ高値と安値を自動で線につなぐインジケーターです。
ローソク足だけでは波の区切りが分かりにくいFX初心者でも、上昇と下降の流れ、高値・安値の切り上げや切り下げを見つけやすくなります。
一方、ZigZagは価格を予測する指標ではありません。新しい高値や安値ができると直近の頂点と線が引き直されるため、ZigZagの折り返しだけを見て売買すると、実際には存在しなかったサインを使って検証してしまいます。
そこでここでは、ZigZagの仕組み、3つのパラメータ、MT4・MT5での設定方法、トレードへの活用法、リペイントへの対処まで解説します。
- ZigZagインジケーターの仕組み
- Depth・Deviation・Backstepの意味
- 波の大きさに合わせた設定例
- MT4・MT5で表示する方法
- ダウ理論やフィボナッチとの組み合わせ方
- リペイントする理由と注意点
ZigZag(ジグザグ)インジケーターとは?
ZigZagとは、一定の条件を満たした高値と安値を抽出し、直線で結んでチャートの波を見やすくするインジケーターです。
小さな値動きをすべて表示するのではなく、設定した条件に満たない変動を省きます。その結果、次のような相場の骨格を確認しやすくなります。
- 高値と安値の切り上げ・切り下げ
- 上昇波と下降波の区切り
- トレンドラインや水平線の起点
- フィボナッチを引く起点と終点
ZigZag自体は、買われすぎ・売られすぎやトレンドの強さを数値で示しません。チャートの形を単純化して、分析しやすくする補助ツールです。
ZigZagはMT4・MT5で利用できる
パソコン版MT4では「Examples」、MT5では「Examples」内にZigZagが標準搭載されています。セットすればすぐに利用可能。利用中の取引ツールによって表示場所や初期値が異なる場合がありますが、基本となるパラメータはDepth・Deviation・Backstepの3つです。
TradingViewにもZig Zag系インジケーターがあります。ただし、作成者やスクリプトによって計算方法と設定項目が異なるため、MT4・MT5と同じ数値を入力しても同じ線になるとは限りません。
ZigZagの仕組みとリペイントする理由
ZigZagは、設定条件を満たした高値と安値を交互に結びます。安値を検出した後は高値候補を探し、高値を検出した後は安値候補を探す仕組みです。
ただし、チャート右端の価格は動き続けています。高値候補ができた後にさらに高い価格を付けると頂点が新しい高値へ移動し、ZigZagの最後の線も引き直されます。
過去チャートではきれいに見える理由
過去のZigZagは、値動きが終わった後に確定した高値と安値を表示します。そのため、すべての天井と底を正確に捉えたように見えます。
リアルタイムでは直近の線が何度も動いています。過去チャートだけを見て「折り返した瞬間に注文する」というルールを作ると、実際の取引では同じ結果になりません。
ZigZagは、確定した過去の波を整理する用途や、ラインを引く起点をそろえる用途に向いています。
ZigZagの設定値とパラメータの意味
標準的なZigZagでは、Depth・Deviation・Backstepの3項目を設定します。MT4・MT5でよく使われる初期値は「12・5・3」です。
| 項目 | 標準値 | 意味 | 数値を大きくした場合 |
|---|---|---|---|
| Depth | 12 | 高値・安値を探す範囲となるバー数 | 細かな波が減り、大きな波を拾いやすい |
| Deviation | 5 | 直前の高値・安値候補から必要な価格差 | 小さな値動きを拾いにくい |
| Backstep | 3 | 高値同士・安値同士を置く最小バー間隔 | 近い位置の頂点が減る |
Depth(深さ)
Depthは、高値または安値の候補を探すときに参照するバー数です。小さくすると細かな山と谷が増え、大きくすると短い値動きが省かれます。
チャートの波が細かすぎる場合はDepthを大きくし、必要な波まで消える場合は小さくします。
Deviation(偏差)
Deviationは、直前の高値・安値候補からどの程度の価格差を必要とするかを指定します。標準ZigZagではポイントで設定されます。
数値を大きくすると小さな値動きを除外しやすくなります。ただし、銘柄や取引ツールの仕様によって効き方が分かりにくい場合があるため、波の大きさを調整するときはDepthから変更すると比較しやすくなります。
Backstep(バックステップ)
Backstepは、高値同士または安値同士を表示する最小のバー間隔です。近すぎる位置に同じ種類の頂点が続くのを防ぎます。
数値を大きくすると頂点の間隔が広くなります。Depth以上の数値にせず、標準設定の3を基準に少しずつ調整してください。
ZigZagのおすすめ設定
ZigZagに、どの銘柄・時間足でも機能する最強設定はありません。まずは標準設定の12・5・3を使い、表示される波が自分の分析したい大きさと合わない場合だけ変更します。
| 確認したい波 | Depth | Deviation | Backstep | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 細かい波 | 6 | 3 | 2 | 小さな転換も表示しやすい |
| 標準 | 12 | 5 | 3 | 最初に試す基準 |
| 大きい波 | 24 | 10 | 5 | 細かな上下動を省きやすい |
上表は利益を保証する設定ではなく、波の表示量を比較するための開始例です。同じ設定でも、5分足では短期の波、4時間足では数日単位の波を表示します。
5分足・15分足の設定
5分足や15分足でも、最初は12・5・3で確認しましょう。細かな波が多すぎて方向を判断できない場合はDepthを24へ上げ、表示する山と谷を減らしてください。
短期足はノイズが多く、直近の線も頻繁に変わります。ZigZagの折り返しをエントリーサインにはせず、1時間足や4時間足の方向も確認しましょう。
1時間足・4時間足の設定
1時間足や4時間足でも12・5・3を基準にできます。スイングトレードで大きな波だけを確認したい場合は、24・10・5を試し、過去の重要な高値と安値が残るか比較してください。
時間足ごとに数値を頻繁に変更するより、設定を固定して同じ条件で波を観察するほうが、分析の基準を作りやすくなります。
MT4・MT5でZigZagを設定する方法
- ナビゲータからZigZagを探す
- ZigZagをチャートへ追加する
- Depth・Deviation・Backstepを設定する
- 線の色と太さを決める
MT4・MT5を起動し、「表示」→「ナビゲータ」を開きます。インディケータ内の「Examples」を展開し、ZigZagを探してください。
ZigZagを表示したいチャートへドラッグ&ドロップします。ZigZagをダブルクリックしても追加できます。
「インプット」または「パラメーターの入力」で3つの数値を設定します。初めて使う場合は12・5・3のままで問題ありません。
「カラー」タブで、ローソク足と区別しやすい色と太さを選びます。「OK」を押すとチャート上へZigZagが表示されます。
ZigZagの実践的な使い方5選
- ダウ理論でトレンドを確認する
- トレンドライン・水平線の起点を決める
- フィボナッチの起点と終点を決める
- エリオット波動のカウントを補助する
- 過去のトレードを振り返る
ダウ理論でトレンドを確認する
ZigZagが結んだ山と谷を使い、高値と安値の更新方向を確認します。
- 高値・安値がともに切り上がる:上昇トレンド
- 高値・安値がともに切り下がる:下降トレンド
- 高値と安値の更新方向がそろわない:方向感が弱い
直近の頂点は動くため、1つ前までの確定した山と谷を中心に判断してください。
トレンドライン・水平線の起点を決める
上昇トレンドではZigZagの安値同士、下降トレンドでは高値同士を結ぶと、トレンドラインの起点をそろえやすくなります。
複数回止められたZigZagの高値・安値へ水平線を引けば、レジスタンスやサポートの候補も探せます。ZigZagの頂点すべてへ線を引かず、何度も反応した価格帯を優先しましょう。
フィボナッチの起点と終点を決める
ZigZagで確認した1つの上昇波または下降波にフィボナッチリトレースメントを引き、38.2%・50%・61.8%付近を押し目や戻りの候補にします。
まだ確定していない右端の頂点を終点にすると、値動きに合わせて引き直しが必要です。確定した波で分析するか、頂点が動く前提で使ってください。
エリオット波動のカウントを補助する
ZigZagで値動きを単純化すると、推進5波と修正3波の候補を数えやすくなります。
ただし、ZigZagの設定を変えると波の数も変わります。表示された折れ線がそのまま正しいエリオット波動になるわけではなく、波動ルールと上位足の構造を別に確認する必要があります。
過去のトレードを振り返る
取引後のチャートへZigZagを表示すると、注文した位置が上昇波・下降波のどこだったのかを確認できます。
エントリーが波の途中だったのか、直近高値・安値の近くだったのかを記録し、同じ失敗が続いていないか検証しましょう。ZigZagはリアルタイムの売買サインより、振り返りに向いています。
ZigZagを使ったトレード手法
ZigZagだけで注文せず、トレンド方向とエントリー条件を別の方法で確認します。ここでは、ZigZag・移動平均線・フィボナッチを組み合わせる例を紹介します。
- 移動平均線が上向きで価格が線より上にあることを確認
- ZigZagの高値と安値が切り上がっていることを確認
- 直近上昇波へフィボナッチを引く
- 38.2%~61.8%付近で反発を確認して買いを検討
- 直近安値の下を損切り候補にする
戻り売りでは条件を反対にします。ZigZagの新しい谷が表示されただけでは反発確認にならないため、ローソク足の確定や直近の短期高値・安値の更新を待ってください。
ZigZagのメリット
- チャートの波を見つけやすい
- ラインを引く基準をそろえやすい
- ダウ理論や波動分析の練習に使える
チャートの波を見つけやすい
細かな値動きが省かれるため、ローソク足だけを見るよりも高値・安値と波の方向を把握しやすくなります。
ラインを引く基準をそろえやすい
トレンドライン、水平線、フィボナッチの起点に迷う場合、ZigZagの確定した頂点を基準にできます。
ダウ理論や波動分析の練習に使える
高値・安値の更新と波の区切りが見やすくなるため、ダウ理論やエリオット波動をチャート上で確認する練習に向いています。
ZigZagのデメリットと注意点
- 直近の線がリペイントする
- 設定によって波の形が変わる
- 売買の方向や強さは示さない
- 過去チャートだけの検証に注意する
直近の線がリペイントする
新しい高値・安値ができると、直近の頂点と線が移動します。最新の折り返しを確定サインとして扱わないでください。
設定によって波の形が変わる
Depthなどを変更すると、同じチャートでも山と谷の数が変わります。自分の見たい波に合わせられる反面、都合のよい波だけが残るよう設定を調整すると検証結果が偏ります。
売買の方向や強さは示さない
ZigZagは価格の波を整理するだけで、上昇・下降の勢いや売買タイミングを直接示しません。移動平均線、水平線、ローソク足などを組み合わせて判断してください。
過去チャートだけの検証に注意する
確定後のZigZagだけを見ると、天井と底で正確に折り返しているように見えます。検証するときは、チャートを1本ずつ進めるリプレイ機能などを使い、その時点で線がどのように動いたか確認しましょう。
ZigZagに関するよくある質問
まとめ
ZigZagは、細かな値動きを省いて高値と安値を線で結び、チャートの波を見やすくするインジケーターです。
- 標準設定はDepth 12・Deviation 5・Backstep 3
- Deviationは%ではなくポイント単位
- ダウ理論、ライン、フィボナッチ、エリオット波動の補助に使える
- チャート右端の頂点と線はリペイントする
- ZigZagだけでエントリーや決済を判断しない
最初は12・5・3で表示し、確定した山と谷から相場の方向を確認しましょう。波を細かくしたい場合はDepthを小さく、大きな波だけを見たい場合はDepthを大きくし、同じチャートで違いを比較してください。








