ナンピンとは投資手法の一つで、FXに限らず株式や先物取引でも使用される用語・トレード方法です。
私もFXトレードを始めた初期、ビギナーズラックで大勝ちできていたときに必ずナンピンしていました。
「ナンピンしてれば簡単に勝てるじゃん。FXチョロい笑」
と、調子に乗っていたものです…。
(若気の至り)
そんなナンピン手法ですが、ネットを眺めていると「勝てる必勝法」「最強」なんて言葉も見かけます。
でも、本当にそうなのでしょうか。
そこで「ナンピン」とはどんな手法なのか?
その意味やトレードのやり方、メリットとデメリットについてまとめました。
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FXのナンピンとは?どんな手法?
ナンピンとは?
「ナンピン」とは最初に注文してから相場が逆行した場合に、さらに同じ方向の注文を追加していく手法です。
FXの為替相場では価格が常に上下して波のような動きをしています。
年に数回程度は上下に急上昇・急降下するパターンもありますが、日常的にはほとんどありません。
(銘柄にもよりますが)
ナンピンは、そんな為替の穏やかな期間を狙うときに利用されることが多い手法で、FXに限らずトレード全般で使われています。
たとえば、価格が下降中の相場でそろそろ上方向に上がると判断したら買い注文(ロングともいう)を入れます。
でも、思惑通りにいかずさらに下落してしまったら、そこでまた1ポジション買い注文を入れます。
このように、相場が逆行したときにポジションを追加することを「ナンピン」もしくは「ナンピン手法」といいます。
ほとんどの場合、相場は上下に波の動きをしているため、再び価格は戻ってくることが多いです。
そうなると、ナンピンで追加したポジションと最初に注文したポジションのトータルでプラスになったらときに精算できれば勝ちとなります。
このことからナンピンは相場が逆行したときに有効な手法です。
ナンピン手法は最強?使えばFXで勝てる?
インターネット上では、ナンピン手法を最強といっている声も見かけます。
価格変動が穏やかな時間帯(レンジ相場)であれば高確率で勝てるため、レンジ相場限定なら最強というのもあながち嘘ではないと思います。
平日なら24時間トレード可能なFXの相場は、そのほとんどがレンジ相場ですからね。
でも、急変動がいつ起こるのか?いつ始まるのか?は誰にもわかりません。
機関投資家などによる突発的な大口取引や、自然災害・戦争などが起これば急変します。
予想が外れたときのために損切り設定してあるならそれでも問題ないでしょう。
ですが、ナンピン手法は注文する数が多くなりやすいですし、ポジションが増えればそれに合わせて損切り価格も変更しなければいけません。
FX自動売買(EA)のようにツール側で自動的に対処してくれるスタイルなら良いのですが、裁量トレードでは非常に面倒です。
使うのであれば「保有ポジションは○個まで、それ以上は損切りする」などルールを決めて使うことをおすすめします。
FXのナンピン手法の例
USDJPY1ドル=110円で買い注文したときのナンピン事例
1ドル110円で買いポジションを取った時、1円分円高(売り方向)が進むと1円の損失です。
そのまま1ドル=100円まで円高が進行すれば、損失は10円まで膨らみます。
その後、再び1ドル110円まで円安方向(買い方向)に戻ったら、損益はプラスマイナスゼロとなります。
そこで、1ドル100円まで円高が進行して損失が出ているときに、追加でUSDJPY買いポジションを注文(ナンピン)するとどうなるのでしょうか。
- 1ポジション目・・・・・・・・・プラマイ0円
- 2ポジション目(ナンピン分)・・プラス10円
合計プラス10円
結果はプラス10円です。
この事例では、きっちり元の価格110円に戻るまでの計算ですが、半分の105円の時点で両方のポジションを決済しても収益はイーブンとなります。
最初の買いポジションで予測が大きく外れているだけに、トントンで撤退するのも1つの方法です。
このように、ナンピンすることで損失を抑える、もしくはプラスに変えることがやりやすくなるわけですね。
もちろん、うまくいかなければマイナスが大きくなります。
その時は、3ポジション目、4ポジション目と追加していくことになるでしょう。
ナンピンの計算方法
平均取得単価 = 合計取得金額 ÷ 保有ロット数
USDJPY(米ドル日本円)でトレードしたケースで考えてみましょう。
たとえば、1ドル=100円で1ロット買い注文、1ドル=105円で2ロット買い注文した場合、次のようになります。
(100円×1ロット+105円×2ロット)÷3ロット=103.333…
1ロットあたり103.333…で購入したことになります。
ここまでは簡単なやり方を紹介しましたが、次からはもう少し具体的に解説していきます。
FXトレードにおけるナンピン手法のやり方
ナンピンのやり方自体は相場が逆行したらポジションを追加していくだけ。
とくに難しいものではありません。
ただし、追加注文するタイミングしだいで、最悪の場合トレード資金を失う結果に繋がります。
そのため、自分なりのナンピンするタイミング・ルールを決めておくことをおすすめします。
ナンピンするタイミングは?
たとえば、ナンピン方式を採用しているEA(FX自動売買ツール)では10pips逆行したら追加で注文する、というロジックで動いているものが多いです。
pips(ピプス/ピップス/ピップ)とはFXトレードにおいて値動きの単位のこと。
最小単位は0.01pipsです。
USDJPY(ドル円)の場合なら、1pipsは1銭(0.01円)ですので、0.1円分動いたときにナンピンするわけですね。
穏やかな値動きのレンジ相場であれば、1日で100pipsの範囲内で動くだけの日も多いです。
そういった日を狙うなら、10pipsごとにナンピンしていくパターンがわかりやすくておすすめです。
ただし、相場はいつか戻るとはいえ、あなたの資金と注文ロット数でカバーできる範囲内に収まるとは限りません。
影響力の大きな経済イベントが起これば、3円(300pips)くらい簡単に動いてしまいます。
過去のデータをみると、1年のうちに数回は300pips程度動くことがあるため、自分の資金量と照らし合わせて大きな値動きに耐えられるロット数とナンピン幅に調整することをおすすめします。
(現在はさらに激しく変動することが多くなりました)
たとえば、USDJPY1ドル=100円のとき買い注文し、50pips逆行したら0.01ロットでナンピンし、最大6つポジションを持つと決めたとします。
その時は、こんな感じで注文することになるでしょう。
- 最初のポジション・・ 1ドル=100円:0.01ロット
- ナンピン1つ目 ・・・1ドル=99.5円:0.01ロット
- ナンピン2つ目 ・・・1ドル=99.0円:0.01ロット
- ナンピン3つ目 ・・・1ドル=98.5円:0.01ロット
- ナンピン4つ目 ・・・1ドル=98.0円:0.01ロット
- ナンピン5つ目 ・・・1ドル=97.5円:0.01ロット
相場が300pips逆行したとき6つのポジション&合計0.06ロット分保有した状態になります。
なお、ナンピンポジションを注文するときにロット数を倍にする(マーチンゲール法)など、トレーダーによって工夫することが多いです。
とくに最近は、コロナが出現してから世界経済は混とんとしていますし、戦争も起こっています。
当たり前のように300pips以上動くことが多くなってきました。
ウクライナ戦争では20円以上(2000pips以上)の強烈な円安が進むなど、ナンピン手法泣かせな相場になっています。
以前よりナンピン手法に不利な情勢と言えるため、個人的にはおすすめしません。
ですが、どうしても使いたいのであればできるだけレンジ相場を狙っていくことをおすすめします。
最初のポジションを注文するタイミングは?
レンジ相場なら、チャート上の直近で目立つ安値や高値付近で逆方向へエントリーするのがわかりやすいでしょう。
数百万円以上の資金がある方であれば、いくらでもナンピンしていけます。
(ロット数によりますが)
でも、ほとんどの方はそうではないでしょう。
トレンドが発生している相場なら、そもそも注文しないことをおすすめします。
一度にFXでポジションを取ってしまうと、トレーダーができる行動はそのポジションを決済するか持ち続けるかの2択のみ。
1ロットのポジションがあるなら0.5ロットだけ決済する、といった精算方法もありますが、基本は2択です。
「やっぱり注文取消しで」なんてことはできません。
そんなことができたらみんな儲かってしまいますからね…。
その日のレンジ相場の価格帯から外れてきたら、早めに損切りするなど撤退することをおすすめします。
理想はナンピンせず最初に注文したポジションだけで勝つこと。
ですが、上がるか下がるかだけのFXでは、確率的には半分が逆行するため勝率も半分です。
そこでその確率を上げるためにほかのFXトレーダーが反応するポイントを多く身につけることが大事です。
チャートの波の高値(安値)部分を結んだ上昇・下降ラインを引いてみる、MA(MovingAverage/移動平均線)といった取引ツールに搭載されているインジケータを使う、などでチャートの反応する部分を見つけていきましょう。
チャート分析の例
これは2022/8/27のUSDJPY4時間足チャートの分析例です。
波の中で目立つ高値と高値、安値と安値を結んだラインとMAというインジケータを使っています。
分析方法は多種多様すぎるため、どれが正解とも言えません。
あえて言うなら、勝てる方法が正解です。
とりあえず、最初はこれくらいで十分でしょう。
このチャートで引いたラインの中で、「意識されている⇒」とある緑色の丸印がしてあるポイントは非常に意識されているのがわかります。
さらに、緑色の丸の下で長期MA(赤いライン)を短期MA(黄色いライン)が上にブレイクしています。
上方向への力が強くなっていると判断できます。
トレード手法によりますが、こういったポイントで反発する可能性が高いことから、1つのエントリーポイントとして使うのもありでしょう。
ナンピンの両建て手法
両建てナンピンは必勝法という声も見られます。
どんな手法なんでしょうか。
まず、両建てとは同じ銘柄で売りと買いの両方のポジションを保有することです。
USDJPY(1ドル=110円)時のナンピン両建て手法の例
- 注文単位は1ロット固定
- 100pipsの変動ごとにナンピン
- 通貨単位は1万通貨(1円が1万円分)
- 取引銘柄はUSDJPY(米ドル/日本円)
細かなルールはトレーダーによりますが、たとえば、USDJPYで1ドル110円の時に最初のポジションを1ロット売り注文したとします。
- 110円の売り×1・・・1ロット
その後111円に逆行したなら、111円のときに買いで1ロット注文します。
- 110円の売り×1・・・1ロット(-10000円)
- 111円の買い×1・・・1ロット(0円)
この時点で1円の値動き(=100pips)分の損失(-10000円)はでていますが、相場が変動しても損益の増減幅は一緒ですので固定された状態です。
ここまでならただの両建てです。
ただし、ナンピンの両建て手法ではさらに買いと同時に売りポジションも1ロット注文します。
- 110円の売り×1・・・1ロット(-10000円)
- 111円の買い×1・・・1ロット(0円)
- 111円の売り×1・・・1ロット(0円)
ここでさらに100pips上昇してしまい、1ドル=112円になったとします。
そこで、さらに売りと買いを1ロットづつ注文します。
- 110円の売り×1・・・1ロット(-20000円)
- 111円の買い×1・・・1ロット(+10000円)
- 111円の売り×1・・・1ロット(-10000円)
- 112円の買い×1・・・1ロット(0円)
- 112円の売り×1・・・1ロット(0円)
このように両建てでナンピンしていくわけですね。
ここでは100pipsごとに固定でナンピンポジションを追加していますが、チャート上の目立つポイントを目安にすることもあります。
ナンピン手法は基本的にレンジ相場を狙っていくことになるため、このまま上昇し続ける可能性は低いはず。
適度なところまで上がったら買いポジションを精算します。
では、さらに100pips上昇して1ドル113円になったとしましょう。
- 110円の売り×1・・・1ロット(-30000円)
- 111円の買い×1・・・1ロット(+20000円)
- 111円の売り×1・・・1ロット(-20000円)
- 112円の買い×1・・・1ロット(+10000円)
- 112円の売り×1・・・1ロット(-10000円)
- 113円の買い×1・・・1ロット(0円)
- 113円の売り×1・・・1ロット(0円)
さらに上昇して1ドル=114円になったとします。
- 110円の売り×1・・・1ロット(-40000円)
- 111円の買い×1・・・1ロット(+30000円)
- 111円の売り×1・・・1ロット(-30000円)
- 112円の買い×1・・・1ロット(+20000円)
- 112円の売り×1・・・1ロット(-20000円)
- 113円の買い×1・・・1ロット(+10000円)
- 113円の売り×1・・・1ロット(-10000円)
ここらで相殺決済していきます。
相殺決済とはプラス分とマイナス分のポジションを同時に精算すること。
そして、基本的に最も損失の大きなポジションとそれを上回るポジションを精算します。
このケースなら次のようになります。
- 110円の売り×1・・・1ロット(-40000円)
- 111円の買い×1・・・1ロット(+30000円)
- 112円の買い×1・・・1ロット(+20000円)
合計+10000円
- 111円の売り×1・・・1ロット(-30000円)
- 112円の売り×1・・・1ロット(-20000円)
- 113円の買い×1・・・1ロット(+10000円)
- 113円の売り×1・・・1ロット(-10000円)
合計-50000円
これで1万円の利益です。
ただし、損失も5万円抱えている状態ですね。
でも、レンジ相場ならまたスタート地点の価格まで戻っていく可能性が高いです。
その後も100pips動くごとにナンピンで両建てしつつ、同じことを繰り返していきます。
ナンピンとピラミッティング手法の違い
FXトレードでは、逆張り狙いのナンピンと、順張り狙いのピラミッティング手法が有名です。
2つの手法の違いもこのとおりです。
穏やかなレンジ相場において反転を狙ってポジションを追加していくナンピン手法に対し、ピラミッティングはトレンドが発生しているときにその方向でポジションを追加していく手法です。
狙いどころが全く違うため、同時に使うことはまずないでしょう。
とはいえ、ナンピンでハマっているときにピラミッティングでカバーできれば損失を減らす、またはプラスに転じることもできます。
もちろん簡単ではありませんが…。
ナンピンとマーチンゲール法を組み合わせたナンピンマーチン手法
「ナンピンマーチン」などと呼ばれることもあるナンピン手法の1つ。
ナンピンするとき、追加注文するポジションのロットを倍々に増やしていく手法です。
ギャンブルで使われる賭け金コントロール方法のことで、そのゲームで負けたら次のゲームで倍額ベットしていく手法です。仰々しいネーミングが付いていますが仕組みは単純です。
この方法とナンピン手法を組み合わせることで、稼ぎを大きくしつつ早めに溜まったポジションを全部生産することができます。
FXにおいては必ずしも倍々にはせず、0.01+0.01+0.02+0.02…など少しづつ増やしていくパターンもあります。
なお、ナンピンマーチン式はEA(FX自動売買ツール)のロジックとして使われることも多いです。
ここまでナンピン手法の使い方を解説してきました。
ナンピン手法に関しては、肯定的な声もあれば否定的な声もあります。
そのぐらい良いところもあれば悪いところもある手法ですね。
ちなみに、平均取得単価を下げる方法に「ドルコスト平均法」というものがあります。
勘違いされることもあるため、ナンピン手法とドルコスト平均法の違いについて解説しておきます。
ナンピンとドルコスト平均法の違い
ナンピンとは違う手法なんですが、同じものと勘違いされやすい手法に「ドルコスト平均法」があります。
ドルコスト平均法は、毎回同じ金額やロット数で一定間隔で注文していく手法です。
たとえば、株式投資なら毎月1日に同じ銘柄を10万円分買い続ける、といった買い方になります。
株価がどれだけ変動しても追加で買うのは10万円だけ。
高ければ購入数が減り、安ければ増えます。
トータルで見れば平均価格で買えているという手法ですね。
対してナンピン手法は、追加購入するごとに徐々にロット数が増える=注文金額が増えていきます。
一見すると同じ手法に思えますが、ドルコスト平均法と異なるのはナンピンはマイナス方向に相場が返送した時に追加していく点です。
ナンピン手法の方がリスクは高め
ドルコスト平均法よりリスクが高いナンピン手法。
ドルコスト平均法でFXトレードするなら、相場が逆行して追加ポジションを増やすたびにロット数が小さくなっていくでしょう。
対してナンピン手法では、徐々に増やしていきます。
(全部同じロット数で増やしていく方もいます)
相場が反転してくれれば利益も大きくなりますが、反転しなかった時は損失が大きくなってしまいます。
FXのナンピン時の資金管理
ポジションを損切りするタイミングは?
トレーダーによりますが、編集部では含み損が残高に対して2~5%になったら損切りをおすすめしています。
100万円の残高なら、全ポジションの含み損が2~5万円になったら損切りですね。
そうなってしまった時点でレンジ相場ではなかったと言えますし、スパッと損切りして仕切り直すことをおすすめします。
損失は受け入れがたいものですが、深追いしてさらにナンピンすれば損失が大きくなり再開が難しくなる可能性もでてきます。
スパッと損切りできるかどうか?も稼げるトレーダーの特徴です。
早めの損切りを決断していきましょう。
損切りしないナンピン手法はある?
編集部では損切りをおすすめしますが、トレンドにハマってしまった場合は保有ポジションの総ロット数で両建てして損失を増えないように固定してしまうのも1つの方法です。
あとは、トレンドが落ち着いてレンジ相場がくるまで待ち、そこでナンピントレードを再開していくことになります。
これで損切りせずに切り抜けることも不可能ではないでしょう。
ただし、トレンドが長期間続く可能性もありますし、1日ごとにスワップ(金利差)が積み重なっていきます。
プラススワップなら放置しても問題ありませんが、マイナスの場合は早めの損切りをおすすめします。
ナンピン手法のFX自動売買ツール(EA)は稼げる?
FX自動売買ツール(EA)とは、24時間自動的に売買を繰り返してくれるツールのこと。
多種多様なツールがリリースされていて、それぞれ違ったロジックでトレードしています。
その中でも、ナンピン手法を取り入れたEAは多いです。
ナンピン式自動売買ツールはおすすめしません
編集部では損切りや両建て機能のないEAはおすすめしません。
私もいくつか試してきましたが、それら機能がないEAは損切りが絶対必要になります。
放置した結果、何度も溶かしてきました。
完全放置では使えません。
1年の内、数回はハマります。
運良く儲かったら原資分を出金してからまた稼働させる、といったやり方でなければ必ず溶けます。
ツール販売側は景気のいい数字を宣伝文句にして売り込んできますが、ナンピン式を採用しているなら必ず溶けます。
数年前までの為替相場なら割と穏やかだったため、相場が急落・急騰したタイミングで逆張りエントリーしそこから10pips逆行するごとにナンピンしていくEAが多かったですね。
そしてその頃のEAは、単純なナンピン式でもそこそこ稼げました。
でも、2022年以降の相場では無理です。
まだ落ち着いた相場に戻ってくれれば使えると思いますが…。
EAを使いたい方は、失っても痛くない資金でギャンブルのように稼働させるか、損切りや両建て機能のある自動売買ツールを選ぶことをおすすめします。
ナンピン手法のメリットとデメリット
ナンピン手法のメリット
ナンピンのメリットは、レンジ相場なら高確率で稼げること。
FX自動売買ツールのロジックとしても良く採用されているため、自動売買で稼ぎたい方は選択肢が多いのもメリットです。
ナンピン手法のデメリット
損切りできない方は、資金を失う可能性が高くなるでしょう。
とくにナンピンマーチン式でトレードしていると、よりハイリスクになります。
放置すれば、年に何回かはロスカットされることになるでしょう。
ナンピン手法が失敗したときの対処法
予想では相場が戻ると思ってナンピンしたものの、一向に戻らす証拠金維持率がピンチに…。
そんな経験をしたことがある方も多いでしょう。
この状態では、さらにナンピンする余力もないため攻めの姿勢はとれません。
そして、たいてい切り抜けられず溶けてしまうパターンですね。
私も何度か経験しました。
では、ナンピンで失敗してしまった時どうすればいいのでしょうか。
ナンピン失敗時にやれること
- 涙を呑んで損切りする
- 両建てで凌ぐ
- 神さまに祈って放置
涙を呑んで損切りする
編集部ではこれをおすすめします。
ナンピンしてハマると長い時間ストレスを受け続けることになります。
副業として取り組んでいるなら本業に悪影響も出てきますし、家族がいるならあたりが強くなって関係悪化する可能性も出てくるでしょう。
トレード資金の多くは失うことになりますが、ロスカットされるまで我慢してしまうと再スタートも難しい残高しか残りません。
損切りしたほうが軽傷で済ませられることが多いです。
両建てで凌ぐ
違う口座間での両建てを禁止しているFX業者がほとんどですが、同じ口座内なら問題なくできます。
そこで、現在保有しているポジションの総ロット数と証拠金維持率に応じて買い注文を持っているなら反対方向の売りで、売りなら反対の買い注文をします。
たとえば、総保有ロット数と同じ分を逆方向で注文すればそれ以上含み損は増えていきません。
もちろん含み益にもなりませんが、時間に余裕が生まれるためしばらく様子見することはできるでしょう。
一度両建てポジションを持ってしまうと精算するタイミングは難しいのですが、損切りできない方は両建てで凌ぐことをおすすめします。
神さまに祈って放置
対処法でも何でもありませんね…。
でも、あきらめも肝心です。
ちなみに日本のFX取引所では、相場が急変動して含み損が残高以上に膨らんでしまうと追証(おいしょう)=借金請求してきます。
海外FXならゼロカットという仕組みがあるため借金リスクはありません。
(トレード資金を借金で準備していなければ)
FXのナンピンに関するQ&A
まとめ
FXトレードでもよく使われる手法「ナンピン」について解説しました。
上がるか下がるかは50%の確率ですが、負けるトレーダーが多いのが現実です。
どんなに優れたトレーダーでも、エントリーしたポジションが必ず予想した方向へ動くことはありません。
でも、相場(チャート)は必ず波を形成しています。
もし予想と逆側に動いてしまった時、ナンピンを使ってエントリーすれば波が戻ったときにプラスで精算しやすくなります。
そのまま一方向へ動いてしまえば最悪溶けてしまうわけですが、相場の7割と言われるレンジ相場ではまず溶けません。
(ここ最近は7割切ってそうですが)
適度なロット数でナンピンして、失敗エントリーを成功にしてしまうことも可能でしょう。