多くのFX業者で採用されている取引ツール「メタトレーダー(MT)」には、ストラテジーテスターという機能が無償で備わっています。
ストラテジーテスターならFXの過去チャートを動かしながら見ることができます。
「そんなの何に使うの?」と思う方もいるかもしれませんが、主に過去チャートでトレードの練習や検証をするためです。
FXで安定して稼げるようになるためには、チャートの動きを見つづけてきた経験値が絶対に必要です。
過去の値動きから現在、未来のチャートをイメージしてFXに取り組むことで裁量トレードに活かしやすくなります。
チャート分析の経験値が増えるほど、瞬時に環境認識をすませ素早く相場に対処できる判断力が高まっていくでしょう。
また、FX自動売買ツール(EA)で稼ごうとしているならツールの検証にも使えます。
そこで、取引ツールMT4の無料で使える便利機能「ストラテジーテスター」の使い方と設定方法、動かないときの対処法について解説していきます。
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ストラテジーテスターとは?
ストラテジーテスターは、取引ツール「メタトレーダー(MT4/MT5)」に標準搭載されている機能のことです。
ストラテジーテスターの特徴
- パソコン版のみでスマホアプリ版は非搭載
- 過去チャートを動かせる
- 端末スペックはある程度必要
パソコン版のみでスマホアプリ版は非搭載
ストラテジーテスターはパソコン版の取引ツールでしか使えません。
取引ツールのメタトレーダーは、パソコン版とスマホ・タブレットで使うアプリ版があります。
そして、ストラテジーテスターが使えるのはパソコン版のみです。
VPSサーバーをレンタルすれば、サーバー上のパソコン画面にスマホからアクセスして動かすことも可能ですが、動作が重すぎてまともに使えないためおすすめしません。
過去チャートを動かせる
FXトレードではいかに未来を予測するか、どんなシナリオを思い描けるのか、が重要です。
ストラテジーテスターはそのトレーニングに最適。
チャート分析手法を勉強するときに使う過去チャートは当然すでに未来が見えている形で表示されています。
そこでストラテジーテスターを使えばリアルタイムと同じように先が見えない状態の過去チャートで検証することができます。
FX初心者の方はデモトレードでも良いのですが、過去チャートをストラテジーテスターで動かせば時間経過速度もコントロールできるため効率的にトレーニングできます。
ぜひ使いこなしておくことをおすすめします。
端末スペックはある程度必要
ここ数年に発売された数万円程度のパソコンスペックならまず大丈夫だと思います。
メルカリで売られている1万円少々のパソコンでも利用可能です。
ただし、メモリ容量が少なかったりCPU性能が低いパソコンでは快適に使えないでしょう。
ブラウザなどほかのツールを一切動かさなければ問題ないとは思いますが、10年前のパソコンなど低スペックだとストレスを感じるかもしれません。
というか、まともに動かない可能性もあります。
そんな環境ではストレスがたまり学習効率が低下するため、無い方は購入するか買い換えを検討しましょう。
ここまで、ストラテジーテスターの機能や特徴を紹介してきました。
無料で使えるありがたい機能ですね。
あとは実際に使ってみるだけです。
そこで、日本でもっとも利用者数の多い取引ツール「MT4」版でストラテジーテスターの使い方や設定方法について解説していきます。
MT4のストラテジーテスターの使い方
ストラテジーテスターの使い方はとても簡単です。
ストラテジーテスターを使う前の準備
- FX業者で口座開設する
- FX業者サイトからパソコン版のMT4をダウンロードする
- パソコンにMT4をインストールする
FX業者で口座開設する
パソコン版のMT4は開発元が出しているフリーのものもあります。
ですが、FXトレードするならどこかのFX業者で口座開設し、その業者がリリースしているものを使うことになります。
たとえば、編集部ライターがメインで使っている海外FX「XMトレーディング」などで口座を開設しておかなければトレードできません。
FX業者サイトからMT4をダウンロードする
業者ごとにMT4を独自にカスタマイズしたものが提供されています。
口座開設知ったFX業者の公式サイトからダウンロードできますので、まずはそこまで済ませましょう。
MT4はどのFX業者のものでもない開発元バージョンもリリースされています。
FXのリアルトレードをしないのであれば業者版ではなくてもOKです。
開発元バージョンでもストラテジーテスター機能を使えます。
開発元版のダウンロードはこちら
⇒https://www.metatrader4.com/ja
※デフォルト状態はMetaTrader5が選択されているため、MT4版に切り替えてからダウンロードしてください
パソコンにMT4をインストールする
口座開設したFX業者のホームページから、WindowsかMac版のMT4をダウンロードしたはず。
早速インストールしていきましょう。
インストールは自動で進められるため、途中で「OK」ボタンを押していくだけで完了します。
1つだけ注意点があり、途中で宣伝も入っています。
下記画像(XMのMT4の場合)のように、いかにもMT4の登録に必要だと思わせる感じでメッセージがでるはずです。
ここで「取引サービスに登録」ボタンが表示されていますね。
初めてインストールされる方は「必要なんだな」と思って押してしまうこともあるでしょう。
私も初めてインストールした時はクリックしてしまいました。
でも、これはXMのMT4のため、XMアカウントを登録するためのボタンとなっています。
すでに口座開設は済んでいる人には関係ありません。
リアルトレードをする気がない人も無視してください。
放置してそのまま待っていれば、インストールが進んでいき完了します。
ここまででMT4のインストールは終わりました。
つづいて、ストラテジーテスターを設定して稼働させていく方法を解説していきます。
MT4でストラテジーテスターを使う手順
- パソコンでMT4を起動する
- ヒストリーデーターをダウンロードする
- メニュー「表示」→「ストラテジーテスター」をクリックする
- 各種設定を済ませる
- スタートを押して実行
- 結果を検証する
【手順1】パソコンでMT4を起動する
インストールしたMT4アイコンがデスクトップ上に出ているはず。
そのMT4アイコンをダブルクリックして起動させましょう。
ない場合は、ウィンドウズマークを押して一覧表示されるアプリケーションの中に「FX業者名+MT4」となっている項目があるはず。
たとえば、海外FX「XM」なら「XMTrading MT4」となっています。
それを選べば起動します。
【手順2】ヒストリーデーターをダウンロードする
過去チャートを表示したい通貨ペアのデータをダウンロードします。
インストールしたMT4自体には直近のデータしかないため過去データを準備しなければいけません。
そこでMT4メニューから次の手順でダウンロードしてください。
- メニュー「ツール」をクリック
- 「オプション」をクリック
- 「チャート」タブをクリック
- バーの数を最大にする
- メニュー「ツール」をクリック
- 「ヒストリーセンター」をクリック
- 取引する通貨ペアのデータが欲しい時間足をアクティブにする
- 「ダウンロード」をクリックし「OK」をクリック
- ダウンロード完了を待つ
MT4メニューの「ツール」→「オプション」→「チャート」タブを開いてヒストリー内の最大バー数とチャートの最大バー数を最大値にしておきましょう。
「9999999999(9を10個)」と入力すれば勝手に最大値に修正されます。
つづいて、MT4メニューの「ツール」→「ヒストリーセンター」を開き、過去データが欲しい通貨ペアの時間足をダブルクリックしてアイコンの色をグレーから色付きに変更しましょう。
その後「ダウンロード」ボタンを押し「OK」を押せば実行されます。
実行中はMT4の動作が重くなるため動かないと勘違いするかもしれませんがそのまましばらく放置してください。
日足・4時間足・1時間足など分析で使う時間足チャートは、ここですべてダウンロードしておきましょう。
ここまでで準備完了です。
次はいよいよストラテジーテスターを稼働させていきます。
【手順3】メニュー「表示」→「ストラテジーテスター」をクリックする
MT4を起動したら上部メニューのある「表示」をクリック。
一覧で出てくるメニュー内の「ストラテジーテスター」をクリックしましょう。
選択したらMT4ウィンドウの下のほうに「テスター」という別の窓が表示されます。
【手順4】各種設定を済ませる
「テスター」ウィンドウにはさまざまな設定項目があります。
1つ1つ設定していきましょう。
ストラテジーテスターの設定項目には以下のものがあります。
- エキスパートアドバイザ/インディケーター
- EA/インディケーター選択
- 通貨ペア
- 期間(時間足)
- モデル
- スプレッド
- 期間(検証開始と終了の年月日)
エキスパートアドバイザ/インディケーター
最初の設定項目は、EA(FX自動売買ツール)で使うならエキスパートアドバイザー、それ以外はインディケーターを選択しましょう。
EA/インディケーター選択
次にバックテストしたいEAを選びます。
EAとはFX自動売買ツールのことで、特定のツールを使って検証することもできます。
自分で売買する裁量トレードをする方、トレーニング用に使う方はインジケーターを選択しているはずのため表示されているインジケータを選びましょう。
通貨ペア
通貨ペアの設定では、国内通貨関連ならドル円、クロス円を、別通貨ペアをトレードしている方は、そちらを選んでみましょう。
通貨ペアがわからない方は、ドル円で構いません。実際に操作して覚えていくことが大切です。
期間(時間足)
見たい過去チャートの時間足を設定します。
ヒストリーセンターから通貨ペアの時間足データをダウンロードしているはず。
そこで選んだ時間足を設定しましょう。
EA(FX自動売買ツール)ならツールが指定している時間足を選びましょう。
モデル
次はモデルの設定です。
ここではバックテストをする時間をこまかく調整できます。
厳密にバックテストをしたい方は「全ティック」を選びます。
これでより正確なデータを取得できます。
短時間でバックテストをすませたい方は「コントロールポイント」です。
どちらが良いか迷ったら「全ティック」を選択して正しいデータを取得しましょう。
スプレッド
スプレッドの項目では、利用しているFX会社のスプレッドを入力しておきます。
わからない方は1トレードで支払う手数料を思い出してください。
チャートを開いて売り買いボタンの間にある数字を入力します。
1pipsの場合、数値を10と入力してください。
5pipsでは50でOKです。
期間(検証開始と終了の年月日)
時間足の期間ではなくこちらは過去チャートを表示する期間です。
2010年1月1日~2011年12月31日まで、と言った感じでストラテジーテスターを使って動かしたい期間を指定しましょう。
ここまでで設定は完了です。
【手順5】スタートを押して実行
手順4まで済んだら、「スタート」ボタンを押せばチャートウィンドウが表示されて動き出します。
チャートの表示設定がデフォルト状態になっているため、ロウソク足表示に変更するなど普段の環境に直しましょう。
なお、ストラテジーテスターを途中で停止させたいときは「一時停止」を押せばOK。
チャートの進行スピードを変化させたいときは「ビジュアル」のとなりにあるバーを動かして調整します。
【手順6】結果を検証する
※この画像の設定は適当です
結果
EAを検証した場合は無事にストラテジーテスターのテストが完了したら結果をチェックします。
テスターウィンドウ下にある「結果」のタブをクリックしてください。
選択すると数値で各結果を確認できます。
グラフ
「結果」の右にある「グラフ」のタブでは収益の動きを見られます。
一目でバックテストの結果を簡単にチェックしたいときに役立ちます。
レポート
「レポート」タブ画面ではバックテストの詳細な情報を確認できます。
チャートエラーが少ないことを確認してからデータをチェックです。テストデータの正確さの目安です。
レポート内の「最大ドローダウン」は入力した手法での最大損失がわかります。
単純な勝率だけではなく、売り買いポジションの勝率も確認できます。
総利益、総損失、純益、証拠金などを次のトレードに生かすべきデータが表示されています。
キャプチャで保存も良いですがMT4自体にバックテストデータを保存も可能です。
以上がMT4のストラテジーテスターの基本的な使い方と設定方法になります。
比較的簡単に使えるバックテスト、またはFXトレードトレーニングツールです。
入力する項目の数は、同様のバックテストソフトの中でもシンプルで簡単。
こういったテストツールの中でも人気が高く、海外でも多くの利用者に使われ続けているツールです。
FXトレードで稼ぎたい方は、ストラテジーテスターに慣れておくことで今後のトレードに活用できるはず。
トレードに役に立つ必須ツールは他にもありますが、ストラテジーテスターは間違いなくその中の1つですね。
その他ストラテジーテスターの設定について
EA検証時のエキスパートアドバイザのエキスパート設定
EAを検証する方は最初の設定項目で「エキスパートアドバイザ」を選んでいるはず。
すると、テスターウィンドウの右端に「エキスパート設定」ボタンが表示されます。
この項目では証拠金や手法を細かく設定できます。
証拠金はリアルで行っているトレードの証拠金にしてください。
どのくらいの範囲の時間のテスト結果をみたいかは、期間の項目から選びます。
期間を長くしすぎるとバックテストが終わりませんので、うまく調整してください。
チャートの値動きを確認したい場合はビジュアルを選びましょう。
バックテストの結果をすぐに見たい方は、ビジュアルなしでテストしてください。
各項目のチェックミス、見落としがなければバックテストをスタートさせます。
EAのバックテストのみなら終了するまで待ちましょう。
チャートに値動きを表示させている方は、目視で手法と値動きチェックのトレーニングをしていきましょう。
チャート分析トレーニング時のインジケーターのプロパティ設定
動かすインジケーターごとにパラメータを設定できます。
チャート分析のためだけにストラテジーテスターを使っているならとくに触る必要はありません。
MT4ストラテジーテスターが動かない!対処法は?
MT4のストラテジーテスターが動かない原因
- ダウンロードしたヒストリカルデータが間違っている
- MT4とMT5を間違えている
- 通貨ペア設定を間違えている
- 時間足設定を間違えている
- パソコンスペックが足りない
ダウンロードしたヒストリカルデータが間違っている
ストラテジーテスターを動かすには、過去のデータを準備しなければいけません。
MT4上でヒストリカルデータをダウンロードするのですが、そのときの選択を間違っていませんか。
ダウンロードしたデータの時間足や銘柄などが違えばきちんと動いてくれません。
MT4とMT5を間違えている
MT4とMT5を両方インストールしているトレーダーもいます。
メタトレーダー(MT)のバージョン違いを起動していないか確認してみましょう。
バージョンは、メニューの「ヘルプ」→「バージョン情報」で確認できます。
通貨ペア設定を間違えている
ダウンロードしたデータの通貨ペアと、ストラテジーテスターで設定した通貨ペアが違っていませんか。
間違いがないか再確認してみましょう。
時間足設定を間違えている
ダウンロードしたデータの時間足と、ストラテジーテスターで設定した時間足が違っていませんか。
チェックしたい時間足になっているか再度確認してみてください。
パソコンスペックが足りない
ストラテジーテスターを動かすにはそれなりのパソコンスペックが必要です。
編集部で使っているメモリ8MB、CPU Core i5パソコンでは動作が重く感じられます。
本格的に過去チャート検証をしつつFXに取り組んでいくつもりなら、できるだけ高性能なパソコンを準備することをおすすめします。
または、トレーディングビューというオンラインサービスもおすすめです。
MT5版のストラテジーテスターの使い方
- MT5を起動
- メニュー「表示」→「ストラテジーテスター」をクリック
(またはツールボックス右下のストラテジーテスターをクリック) - 「概要」タブでテスト内容を選択
- 「設定」タブで選んだテスト内容に応じてパラメータを選択
- 「スタート」をクリック
インストールやデータのダウンロードなどはMT4版と同じ流れです。
具体的な手順は割愛しますが、MT5版はより詳細な設定が可能です。
詳しい設定手順はMT4の設定方法をご覧ください。
ストラテジーテスター(MT4)に関するQ&A
- 検証結果の品質・信頼性は?
- 設定時にある項目「最適化」とは?チェックは入れるべき?
Q1.検証結果の品質・信頼性は?
100%信頼できるわけではありません。
全く同じ設定で動かしても多少の差は出てきますし、なによりも過去の相場での結果ですからね。あまり妄信しすぎず参考データとして活用することをおすすめします。
Q2.設定時にある項目「最適化」とは?チェックは入れるべき?
状況によります。
ストラテジーテスターの設定項目にある「最適化」のチェック欄。チェックを入れるとEA動作のパラメータを最適化してくれます。となると良さそうに感じるかもしれませんがデメリットもあります。あくまで過去のデータに対する最適化になってしまうんですよね。仮にドル円の通貨ペアで検証するとして、現在1円前後しか動かない相場状況なのに、過去データ検証時は10円動いていたらまったく役に立たない最適化となってしまいます。とはいえ、ウマい具合に似たような動きをしている過去の相場があれば大いに役立つ可能性もあるわけで…。この辺はさじ加減が難しいところですね。
まとめ
MT4に最初から搭載されている「ストラテジーテスター」について解説しました。
最初は使い方や設定に戸惑うかもしれませんが何事も慣れです。
FX裁量トレードの練習はもちろん、無料配布されているFX自動売買ツールも多いためストラテジーテスターでまずはチェックしてみたいですね。
これで本当に稼げるEAかどうかある程度わかるはず。
ストラテジーテスターを使ってバックテストすると、利益と損失が可視化されムダなお金を失わずにすむかもしれませんね。
あくまで過去の相場ですので今後稼げるか?までは当然わかりませんが、全く無意味ではないでしょう。