FXの含み損とは?放置する危険性と損切りの判断基準を解説

FX含み損 アイキャッチ画像

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・含み損ってまだ確定してないなら気にしなくていい?
・含み損になったとき持ち続けるか損切りするか迷う…
・含み損状態から勝つ方法はある?

編集部

含み損は未確定でも、有効証拠金と証拠金維持率を減らします。損切りするか待つかは金額の大きさだけでなく、エントリー根拠が残っているか、事前に決めた損切り価格へ達したかで判断しましょう。

【3秒でわかる】
FXの含み損
  • 【意味】保有中のポジションを現在価格で決済すると発生する未確定の損失
  • 【影響】含み損が増えると有効証拠金と証拠金維持率が下がる
  • 【判断】エントリー根拠が崩れた、または損切り価格へ達したら決済する
  • 【注意点】損失を取り戻すための無計画なナンピンや両建てはしない

「FXの含み損って何?」「まだ確定していないなら放っておいてもいい?」「マイナスを見るのがつらい…」こんな不安や疑問を持っていませんか。

エントリーしたあとに相場が思った方向と逆に動けば、ポジションは一時的にマイナスになる=これが含み損です。

初心者にとっては、まだ確定していない損失だとわかっていても、数字でマイナスを見るだけで不安になりやすいもの。

問題になるのは「切るべきか」「待つべきか」を決めず、そのまま放置することです。結果、ずるずると逆行し続けて大切な資金のほとんどを失うことも…。

となると含み損は怖いものだと感じるかと思いますが、けっして珍しいものではありません。

そこでこの記事では、FXの含み損について、基本情報から、確定損との違い、メンタル面への影響、含み損を抱えたときにやってはいけないことなどについて解説します。

この記事を読むとわかること
  • FXの含み損とはどんなものか
  • 含み損の計算方法
  • 口座画面で確認する項目
  • やってはいけない対処法
  • 損切りで迷ったときの考え方
  • 含み損を大きくしにくくするコツ
  • 初心者の向き合い方
目次

FXの含み損とは?

FXの含み損とは、保有しているポジションが、いま決済したらマイナスになる状態のことです。

まだ決済していないため損失は確定していませんが、現在の価格で評価するとマイナスになっている状態ですね。

そもそも、FXトレードをするには売買を代行してくれるFX業者を使うことになります。

FXでは買値と売値に差があり、この差をスプレッドといいます。

そのため、新規注文が成立した直後は、スプレッド分の含み損からスタートします。

注文直後の小さな含み損だけで、エントリーが失敗だったとは判断できません。事前に決めた損切り価格までの値動きで判断しましょう。

含み損の計算方法

円が決済通貨になるドル円などの通貨ペアでは、含み損を次の式で計算できます。

買いポジションの含み損

(現在価格-注文価格)×取引数量

たとえば、ドル円を150円で1万通貨買い、現在価格が149.50円なら値下がり幅は0.50円です。

(149.50円-150円)×1万通貨=-5,000円

この時点の含み損は5,000円です。実際の取引画面ではスプレッド、取引手数料、スワップポイントも損益に影響します。

含み損と確定損の違い

含み損と似た言葉に確定損があります。

この違いは以下のとおりです。

スクロールできます
比較項目含み損確定損
ポジション保有中決済済み
損失額価格変動で増減する決済した金額で確定
有効証拠金含み損の分だけ減る口座残高へ反映される
元に戻る可能性相場が戻れば減る変わらない

含み損は、相場が戻れば減ったりプラスに転ずる可能性があります。

確定損はすでに決済が終わっているので変わりません。

含み損の状態が長く続くほど、損切りを先延ばしにしたり、無計画なナンピンをしたりしやすくなります。

含み損の金額を見て冷静に判断できないなら、注文ロット数が大きすぎます。

とはいえ、FXでは必ず含み損状態からスタートする以上、上手に付き合っていくしかありません。

FXでは含み損状態でスタートするもの

FXを始めたばかりだと、含み損になるだけで「自分のエントリーは間違っていたのでは」と不安になりやすいです。

ですが、これまでに何度も触れたように、FXは含み損状態でスタートします。

また、相場は上下に波打ちながらどちらかに動いていくもの。利益方向へ進む前に、一時的な含み損が発生することもあります。

ですので、含み損があること自体をピンチと考えすぎるのはおすすめしません。

大切なのは「その含み損が自分の許容範囲かどうか」「想定内の値動きかどうか」です。

この考え方がデフォルト状態になるためには、必ず自分のトレードルールが必要です。

含み損が増えたときに確認する項目

含み損が増えたときは、損益欄だけでなく口座全体の状態を確認してください。

スクロールできます
表示項目意味
残高確定済みの損益を反映した口座資金
有効証拠金残高に含み損益を加えた現在の口座価値
必要証拠金ポジションの保有に必要な金額
余剰証拠金新規注文や含み損に使える余力
証拠金維持率必要証拠金に対する有効証拠金の割合

含み損が増えると有効証拠金と余剰証拠金が減り、証拠金維持率も低下します。FX業者の基準まで下がるとロスカットされます。

含み損がメンタル面に与える影響

ほとんどの人にとって含み損はつらいものだと思います。

それは単にお金が減って見えるからだけではありません。

そこで、FX初心者がなりがちな精神状態について見ていきましょう。

メンタルへの影響
  • 数字でマイナスが見えると損した気分になる
  • 「戻るかも」と期待しやすい
  • 自分の判断を否定された気持ちになりやすい

数字でマイナスが見えると損した気分になる

FX口座の画面上にマイナスが表示されると、それだけで強いストレスを感じやすいです。

人間は得するより損するときの方が感情が動く生き物です。まだ確定していないマイナスでも、すでに損した気分になってしまうんですね。

このように、視覚的に損失が見えると冷静さを失う原因になりやすいです。

「戻るかも」と期待しやすい

含み損状態になると「今切ったらもったいない」「もう少し待てば戻るかもしれない」と考えがちです。

この根拠のない期待によって行動が変わることはトレード上よくありません。

客観的な判断がしにくくなります。

編集部

損切りを設定せず含み損が増え続けると、「戻ってくれるはず」と希望的観測にすがりやすくなります。私も初心者の頃は損切りを先延ばしにし、ロスカットされた経験が何度もあります。

自分の判断を否定された気持ちになりやすい

エントリーは自分の判断で行うため含み損になると「自分が間違えた」と感じがちです。

負けを認めたくない気持ちが強くなると、損切りできず含み損を放置しやすくなります。

含み損がつらいのは、金額そのものだけでなく自分の感情を強く揺らすことも要因です。

編集部

ここで該当する項目はいくつかあると思いますが、だからダメというわけではありません。改善の第一歩として、まずはトレード時の自分の内面・精神状態を客観視できるようになっていきましょう!

FXで含み損を抱えたときにやってはいけないこと

含み損そのものより危険なのは、含み損を抱えたときの行動です。

FX初心者がやりがちな失敗を確認し、同じ行動をしていないか振り返ってみてください。

やってはいけない行動
  • 損切りを先延ばしにする
  • ナンピンを安易に重ねる
  • ルールを変える
  • 画面を見続ける

損切りを先延ばしにする

最も初心者あるあるなのがこれ。

本当は損切りするべき場面でも「もう少し待てば戻るかも」と危険な希望的観測で後回しにした結果、含み損がさらに大きくなるパターンです。

そこまでいくと損切りがさらに難しくなり「たのむ!戻ってくれ!」と祈りをささげる段階に…。

そのまま逆行が続けば、ロスカットで口座資金の多くを失います。

後で「あのとき損切りしていれば…」なんて後悔するまでがセットです。

そして、人によってはそのままFX引退コースに…。

編集部

注文時に損切りを設定し、含み損が増えても損切り位置を不利な方向へ動かさないことが大切です。

ナンピンを安易に重ねる

含み損を見るのがつらくて「少し下でまた買えば平均取得価格が下がる」と考える人もいます。

これをナンピンと言い、よく使われるトレード手法です。

ですが、もともとエントリー時の根拠が弱い状態では、いくらナンピンしても損失が膨れ上がっていくだけです。

ルールを変える

裁量トレードをするのであれば、必ず自分なりのエントリーパターンがあるはずです。

トレンドラインブレイクや移動平均線がクロスしたときなどはよくある手法ですね。

どんな手法であったとしても、本来の損切り位置を広げたり、利確位置を変えたりすると、最初に立てた計画が崩れます。

含み損が出たときほどルールを変えたくなりますが、ここでブレると一貫性がなくなりルールを作った意味がなくなります。

保有中のポジションを助けるために、その場でルールを変えるのはやめましょう。

編集部

なお、長期目線でそもそも勝てないのであれば、そのルールが間違っているため改善していかなければいけません。

画面を見続ける

含み損が気になって何度もチャートや口座画面を見続けると、感情がどんどん不安定になります。

その結果、冷静な判断ができなくなり、不要な決済やルール違反につながりやすいです。

損切りと利益確定を設定したあとは、決めた確認時刻以外に画面を見ない方法も有効です。

損切りするべきか迷ったときにやりたいこと

含み損を抱えたとき、初心者が一番悩むのは「切るべきか、待つべきか」です。

本来ならエントリー時に決めておくべきことですが、最初はそうでないケースの方が多いでしょう。

では、実際その状況になったときにどうすべきなのか?について解説していきます。

迷ったときにやりたいこと
  • シナリオが崩れているかを見る
  • 想定内の含み損かを見る
  • ロットが大きすぎなかったか振り返る

シナリオが崩れているかを見る

まず確認したいのは「エントリーした根拠がまだ生きているか」です。

まず、エントリーした理由が現在も残っているか確認します。

「上がりそうだった」では判断できません。「直近高値を上抜けた」「サポートラインで反発した」など、あとから確認できる根拠が必要です。

そして、上昇を見込んで買ったのに予想以上に下がり直近安値を下に抜けた、などがあればシナリオは崩れている可能性があります。

この場合は、感情ではなくもともとの前提が崩れたかどうかで考えましょう。

想定内の含み損かを見る

エントリー前に「ここまで逆に行ったら損切りする」と決めていたなら、その範囲内かどうかを確認しましょう。

想定内なら慌てる必要はありませんが、想定外まで逆行しているなら危険です。

編集部

そもそも、エントリー時に損切り設定してあればズラさない限り決済されているはずです。注文時に一緒に損切り設定しておくことをおすすめします。

ロットが大きすぎなかったか振り返る

含み損が精神的につらいなら、チャート分析より先に注文ロット数を見直してください。

本来なら耐えられる値動きでも、ロットが大きすぎるとマイナスの金額が大きくなる分、精神的負担も大きくなります。

損切り判断で迷いやすいなら、相場だけでなく自分の資金管理も見直す必要があるでしょう。

含み損を大きくしにくくするコツ

含み損をゼロにすることはできませんが、大きくしにくくすることは可能です。

そこで気を付けたいポイントを紹介します。

含み損の増加を防ぐコツ
  • ロットを上げすぎない
  • エントリー前に損切り位置を決める
  • 根拠の弱いエントリーを減らす
  • ポジションを持ちすぎない

ロットを上げすぎない

もっとも基本で重要なのがこれです。

ロットが小さければ、同じ値動きでも含み損のストレスは軽くなります。

含み損がストレスになる人は、手法より先にロットを見直したほうがよいでしょう。

エントリー前に損切り位置を決める

含み損に強くなるというより、迷いにくくなります。

どこで切るかを先に決めておけば、含み損が出ても判断基準を失いにくいでしょう。

編集部

当サイトでは、エントリー時に必ず損切り設定しておくことをおすすめしています。

根拠の弱いエントリーを減らす

「なんとなく上がりそう」「そろそろ反発しそう」で入ると、含み損を抱えたときに持ち続ける根拠も弱くなります。

だからこそ、エントリー前の根拠をしっかり持つことが大切です。

ポジションを持ちすぎない

複数ポジションを持ちすぎると、含み損が重なったときのストレスが大きくなります。

初心者はまず、管理できる数まで減らすほうが安全です。

含み損を想定内に収める考え方

含み損への精神的な強さだけで損失を管理するのは危険です。

エントリー前に損失額と損切り位置を決めておけば、含み損を想定内に収められます。

次の3つを取引前に決めてください。

含み損への考え方
  • 含み損を想定内にしている
  • 損切りを受け入れている
  • 資金管理を徹底している

含み損を想定内にしている

エントリー前に「一時的な逆行はある」と理解しておくと、少しの含み損で慌てにくいです。

含み損になってもシナリオの範囲内なのであわてることもありません。

そもそも損切りされても精神的に負担が少ないロット数でエントリーしています。

そのまま損切りされてもそれほど負担に感じず受け入れられるわけですね。

損切りを受け入れている

含み損に強い人は、「損切りは負けではなく必要経費」と考えるもの。

自分ルールで勝てる期待値の範囲内の負けでしかないため、そういうものだ、となるだけです。

よって、含み損が出ても感情的にならないわけです。

資金管理を徹底している

勝てるトレーダーたちは、口座残高から損失許容額を決めて、その範囲内でロット数を決めているため、同じ含み損でも問題なく受け入れられます。

含み損に強いかどうかは、メンタル論より事前準備の差が大きいです。

取引ルールは、過去チャートやデモ口座で検証してから実際の取引に使います。損失許容額からロット数を逆算し、損切りまでの値幅と利益確定までの値幅も決めましょう。

今後勝てるトレーダーになっていくには、まずはこういったルール作りが欠かせません。

最初は簡単なルールでも構いません。相場環境が異なる複数年の過去チャートで検証してください。

利益が残るかだけでなく、最大連敗数や最大損失も記録し、その損失に耐えられるロット数へ調整します。

他人の手法を参考にする場合も、そのまま使わず自分で検証してから取引してください。

FXの含み損に関するよくある質問

含み損は放っておけば戻りますか?

戻るとは限りません。

エントリー根拠が崩れた場合や、事前に決めた損切り価格へ達した場合は決済してください。

含み損があるなら損切りしないほうがいい?

含み損になっただけで損切りする必要はありません。

ただし、エントリー根拠が崩れたときや損切り価格へ達したときは決済します。

含み損に耐えられない…

まずはロット数を減らしましょう。

精神的に負担の少ない注文量でトレードすることから始めてみてください。

含み損を見るのがつらいときはどうしたらいい?

次回からロット数を下げてください。

保有中のポジションは、損切りと利益確定を設定したうえで、決めた時間だけ確認しましょう。

含み損状態を解消するには?

ポジションの一部または全部を決済すれば含み損を減らせます。

損失を取り戻すための無計画なナンピンや両建ては、必要証拠金と取引コストが増えるためおすすめしません。

まとめ

FXの含み損について紹介しました。

含み損とは、保有しているポジションが現在の価格で見るとマイナスになっている状態のことです。

含み損が増えると有効証拠金と証拠金維持率も下がります。もし自分のトレードルール外の取引なら未確定だからといって放置するとリスクが高まります。

すでに大きな含み損を抱えている場合は、ナンピンや両建てで取り戻そうとせず、エントリー根拠と損切り価格を確認してください。根拠が崩れていれば決済します。

なお、含み損そのものをゼロにすることはできません。ですが、含み損に振り回されにくくすることはできます。

大切なのは、含み損が出たことに驚くのではなく、出たあとにどう動くかを事前に決めておくことです。

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