
・CRSってそもそも何のこと?
・CRSって海外FX口座の情報も共有されるの?
・ちゃんと申告していれば怖がらなくていいの?



CRSは海外の口座情報を税務当局が交換するルールです。参加国に拠点がある海外FXなら口座情報が共有されていると思っておきましょう。とはいえ、きちんと申告していれば必要以上に怖がる話ではありません。
- CRS(共通報告基準)とは何か
- CRSと海外FXがなぜ一緒に話題になりやすいのか
- 海外FX口座は一律でCRSの対象になるのか
- 「税務署にバレる」とよく言われる理由
- CRSと確定申告をどう分けて考えるべきか
- 海外FXユーザーが注意したいポイント
「CRSと海外FXって関係あるの?」「海外FX口座は税務署に伝わるの?」「もう海外口座は隠せないって本当?」といったポイントが気になっていませんか。
海外FXについて調べていると、CRS(共通報告基準)という言葉を目にすることがあります。
これは、各国の税務当局が非居住者の金融口座情報を共有するための国際的なルールです。
海外にある金融口座の情報が、一定の条件のもとで税務当局どうしに共有される仕組みですね。
そこでここでは、CRSとは何か、海外FXとどう関係するのか、海外FX口座は一律で情報共有の対象になるのか、「バレる」と言われる理由、FX初心者が注意したいポイントなどについて詳しく解説します。
CRS(共通報告基準)とは?
CRSとは、各国の税務当局が、非居住者の金融口座情報を自動的に交換するための国際基準です。
簡単に言えば、「海外に持っている金融口座の情報について、参加国どうしで情報を共有する仕組み」ですね。
この制度が作られた背景には、海外口座を使った国際的な脱税や租税回避への対応があります。
日本の国税庁も、外国の金融機関等を利用した国際的な脱税・租税回避に対処するため、OECDで公表された共通報告基準に基づいて各国税務当局が金融口座情報を自動的に交換すると案内しています。
つまりCRSは、海外口座を持つこと自体を禁止する制度ではなく、税務当局どうしの情報交換を強化する仕組みです。
かなり単純化すると、CRSは次の流れでイメージできるはず。
- ある国の金融機関が口座情報を把握する
- その口座保有者がその国の非居住者なら、一定の情報が税務当局へ報告される
- その情報が、口座保有者の居住地国の税務当局へ共有される
このため、日本に住んでいる人が海外FX業者で口座を持っている場合、条件が合えばその情報が日本の税務当局へ提供される可能性があるわけですね。
海外FXで口座開設時に居住地国の届出が求められる理由
CRSでは、どこの国の居住者なのかが重要です。
そのため、海外FX業者で口座開設するときには基本的に居住地国を登録するようになっています。
これは日本でも同じで、国税庁は、2017年以後に新たに金融機関等で口座開設等を行う場合、居住地国等を記載した届出書の提出が必要と案内しています。
このことからも、CRSは「口座の中身だけ見る仕組み」ではなく口座の所有者がどの国の居住者かを前提に動く制度です。
CRSと海外FXの関係性
海外FXとCRSがセットで話題になるのは、海外FX口座も「海外の口座」として見られやすいからです。
そのため、「海外FXをやっていると税務署に全部伝わるのでは」と不安になる人もいることでしょう。
とくに、海外FXは国内FXより「海外に資金を置いている感覚」が強いため、CRSとの関係が不安材料になりやすいのでしょう。
ただし、海外FX口座だから必ずCRSの報告対象になるとまでは言えません。
どの国の、どの事業者の、どの種類の口座なのかによって事情は変わります。
このように、海外FXとCRSは無関係ではないものの、「海外FXなら一律で同じ扱い」と考えるのは早計です。



とはいえ、日本でシェアの大きいXMやExness、AXIORYなどはCRS参加国に会社があります。口座情報は日本の国税庁に知られていると考えておくほうが安全でしょう。
海外FX口座は一律でCRSの対象になる?
一律とは言えません。
CRSは「海外にある口座全部」を機械的に同じように扱う仕組みではなく、報告対象となる金融機関等や金融口座に当たるかが重要になります。
海外FX口座を使っていれば自動的に情報共有されるわけではありません。
たとえば、次のような点で対応が変わってきます。
- その海外FX業者が、CRS上の報告金融機関に当たるか
- その口座が、CRS上の報告対象口座として扱われる性質か
- その業者の所在国がCRS参加国か
- 利用者の居住地国情報がどう整理されているか
難しいのは、このあたりを海外FX業者の広告や公式サイト上ではなかなか判断しにくいことです。
だからこそ、「海外FX口座は全部バレる」でも「海外FXならCRSは関係ない」でもなく、情報共有されても問題ないようにきちんと納税することが大事です。
「税務署にバレる」とよく言われる理由
「CRSで海外FXはバレる」と言われるのは、CRSが税務当局間の情報交換制度だからです。
海外にあるFX口座情報が一定条件のもとで日本の税務当局へ共有されるなら、「隠しにくくなる」と受け止める人が増えるのは当然でしょう。
また、国税庁ホームページでは、日本から特定の外国へ情報提供を行うとともに、その外国からも日本に対し、日本居住者の金融口座情報が提供されることがあると説明しています。
100%情報共有されるとは限りませんが、共有を前提に動く方が安全です。
CRSと確定申告の違い
FX初心者が勘違いしやすいのが、CRSと確定申告の違いです。
この2つは関係はありますが、全く違うものです。
前述したように、CRSは各国の税務当局が金融口座情報を交換する仕組みです。
税務当局どうしの情報インフラに近いものですね。
対して確定申告は、自分の所得を自分で申告する手続きです。
海外FXで利益が出て申告が必要なら、CRSの有無にかかわらず確定申告しましょう。
ちなみに、決してCRSに参加していない国の海外FXを探そう、なんて行動を起こさないでくださいね?
そういった国に拠点のある海外FX業者は、不正したり詐欺業者の可能性も高くなるでしょう。
海外FXユーザーが注意したいこと
海外FXでCRSを気にするなら、次のポイントを意識しておきましょう。
- 海外の口座ならバレないと思わない
- 申告の必要があるなら確定申告する
海外の口座ならバレないと思わない
以前より、海外口座の情報交換は制度として整ってきています。
そのため「海外だからわからないだろう」と軽く考えないようにしましょう。
申告の必要があるなら確定申告する
CRSを気にする以前の話として、海外FXで利益が出て申告が必要な金額だったなら、必ず確定申告してください。
必要なら早めに税理士や税務署へ相談しましょう。
CRS(共通報告基準)と海外FXに関するよくある質問
まとめ
CRS(共通報告基準)と海外FXについてまとめました。
CRSは各国の税務当局が非居住者の金融口座情報を共有するための国際基準です。
海外FXと一緒に話題になりやすいのは、海外FX口座も海外の金融口座として意識されやすいからですね。
とはいえ、海外FX口座がすべてCRSの報告対象になるとは限りません。
それなら「対象外の海外FXを使えば税務署にバレないのでは?」なんて考えは危険です。
申告が必要な利益がでたなら、必ず確定申告してください。


